ミルドパターが気になっている。金属塊から削り出されたブレード型のパターである。

 

言わずもがなのSCOTTY CAMERON。ここ数年の量産品のバックフェースには、誇らしげに「MILLED IN USA」と刻印されている。笹生優花が全米女子オープンを制したPIRETTI、畑岡奈紗が使っているBETTINARDI。ODYSSEYと組んだTOULON DESIGN、TAYLORMADEと組んだLOGAN OLSON。T.P.MILLSも忘れてはいけない。どれも素敵である。

 

PING、TAYLORMADE、CLEVELAND GOLFなどからもミルドパターが発売され、どれもイイお値段がする。いずれもアメリカのメーカーで、素材はステンレス。

 

匠の技であれば、日本の軟鉄鍛造アイアンが世界的にも定評があるが、なぜかパターでは影が薄い。ヒロマツモト、マスダゴルフ、山田パターなど、手作り感のあるメーカーはあるが、いまひとつあか抜けない。なぜかいずれも素材は主に軟鉄。

 

一部の金属加工業を営む業者がステンレスの削り出しパターを作っているものの、いまひとつ高級感というか、雰囲気がない(あくまでも筆者の主観)。

 

ドライバーやアイアンとは違い、パターは嗜好品であり、コレクションの対象にもなっている。それほど原価が変わるわけではないと思うが、かたや数万円に対して、数十万円から百万円を超えるものもある。ブランド力なのだろうか。

 

日本のウィスキーが世界的にも認められて価格が上がっているが、日本のパターも何かやりようはないものか。