1. 98、もらったよ
大学時代の先輩が、知り合いら引き取って転がしていたものがあると聞いていた。聞いた当初はいらないとは思っていたけど、リペアの練習にちょうどいいと思い立ち、関東圏に行くついでにもらってきた。そうしたら、ダイナミックキャンペーンでCxが2台もついてきた。
まずは埃等の掃除。これは単にブロワーで吹き飛ばす程度であらかた綺麗はなった。つぎに、本体を各パーツごとへ分解する。基盤とFDDと電源と拡張スロットぐらいの構成なので、所見でも迷うことなくばらすことができた。CanBe系とは雲泥の差である。
社外品としては、メルコ(現バッファロー)社製の4MiBメモリボードとICM社製270MiB HDDユニットが取り付けてあった。
各部品の点検を進める。
基板の点検。例にもれずコンデンサがすべてお漏らししている。FDDも半バラして確認…する前にコンデンサがついている裏側の基板面が一部変色。これはだめな奴だ。手持ちに33μFと47μFのコンデンサがあるため、さくっとFDDのコンデンサを交換してしまう。しかし、つなぐ先の基板、電源ユニットがまだ手付かずなため、動作検証はまた後日。
つぎに、電源ユニットをばらす。ファンには結構な埃が付着していたが内部はそれほどでもなく、ブロワーで吹き飛ばせばほぼほぼなくなった。ぱっと見だけでは液漏れは確認できない。メイン基板と同時期に作られたものでもあるため、コンデンサは全部交換してしまう。それと、ダイオードっぽいものが1本黒焦げになっていた。1Aクラスのもののはずだが、はて、短絡でも起きたか、過大な逆起電力でも回ってきたか。はたまた湿気と埃で素子周囲にて短絡したか。後ほど交換してみて判断してみる。
HDDは社外品が取り付けてあったわけだが、それもその筈、FDDを2機搭載している機種はHDDなしモデルのみで後からの増設は不可。FDDモデルを選ぶのは当時モデル選定の際の常識である。そしてメモリ。61simmといわれるタイプで、9801RAの頃から使われているNECオリジナル72pinタイプを取り付けるサブボードになっている。このサブボートに初めから4MiB分のメモリが乗っている。これで、この機体が運用されていた時は5.6MiBとなる。おそらく、Windows3.0または3.1が使われていたと推測される。
Cバススロットは3個タイプ。上部に余裕があるため旧機種の4スロットの物と交換すれば電気的には使用できることになる。が、今となってはそれほど差すものがな…くはないか。SCSI、FM音源とくればあと1つしかなくなる。
筐体のゴム脚は加水分解はとておらず、まだまだ利用できそうなのでそのまま。フロントカバーについているLEDは角タイプのものが下向きについていた。クリアランスはあるので汎用の3mm砲弾型が使えそう。あと、スピーカーではなく圧電ブザーがついていた。
基板端についていたCMOSバックアップ電池はVL2330。これはいつもとおなじように剥いて足を付け替えて新品に交換する。
まず電源ユニットをばらして、コンデンサを片っ端から交換してみる。ここで、整流器基板の出力を見ると+12Vが出ていない。ってことは、どこか半導体がダメになってるか、抵抗が切れたか。そもそもダイオードの1つが焦げていたので、何かが絶縁破壊して短絡しているのだろうとは思う。回路を追うのも大変なので、代替物を用意することにした。
で見つけたのが1000円で某オクに転がっていたPU462。当該機の電源はPU462Bなので、形状の互換性はある。ただし、DA/DX用なので余計な電源コネクタが生えている程度。
型番と写真が違っている奴だったので、いささかの不安を感じる中、ファンが回る程度の中身があればいいやと考えてはいたが、いざ着荷して検品してみると、何かがおかしい。
どうも、何らかのシルバーで塗装してあって、マスキングもへったくれもなく銘板すら潰す勢いで染めてあった。またファンも例外にならず付着した埃ごとシルバー。
ブレーカーが飛ぶことを覚悟で通電させてみると、とりあえずファンが回るので12Vラインは生きている模様。では、どこまで生きているかを確認しようと開けてみたら、片っ端からコンデンサがおもらししていた。生きているものは平滑化用の200V用のもののみ。これだけ、85℃品で四級塩ではなかったらしい。そして、漏れたところに近接している鉄板は酸化し赤さびに。これは、全部落とすしかない。
ファン、100Vコネクタはすべて新品にする事として、まずは出鱈目な塗装をカッターの刃でこそぎ落とす。ってか、こそぎ落とすことができてしまった。もとから密着性が悪かったらしい。
赤さびを粗く削った後に300番のサンドで足つけをする。錆止めを塗って・・・錆止めプライマーがない。これは密林商店で手配だ。
さて何色にしようかと思っていたが、ちょうどいい5Y7/1のスプレー缶があるので、これにしてしまう。
部品もそろったので、手入れを再開する。まずはデバイス番号とコンデンサの定格を一覧にした後に全部外し、一旦裏面のはんだを綺麗にはがしてしまう。その後漏れ出した塩をIPAで洗浄して綺麗にする。あとは部品を取り付けてむき出しになった銅板にはんだをまぶして酸化を防止する。
取り寄せたACのインレットは微妙に形が違ったので、削るなりして強引に整え、半分染まった旧部品と入れ替え、高圧部を結線。ここまで来たら、動くレベルまで組立てて動作を見る。
ACの導通、一時基板の電圧出力、二次基板の+5Vと±12Vの各電圧も問題なし。リプルの確認は事前に確認できていないためパス。これで代替電源の準備ができた。
メイン基板のコンデンサの交換を進める。4.7μFのみ16Vのものが手に入らなかったので50Vの物で代用。そして、15μF10Vの物を10μFと誤読してしまい誤発注。取り直しになった。
1種のみなので、交換できるものは交換し、15μFのものも全部取り外してしまう。それほど被害は広がっていなかったようで、半田を溶かす際の異臭のみで済んだ。パターンを見てみたが、冒されている個所もとりあえずは見つからず、また部品がそろったら代替電源を使って火入れしてみようと思う。
15μFのコンデンサが届いたので、すべて取り付けた。代替電源も完成しているため、電源とCPU、LED基板のみをつなげた状態で通電。無事にピポ音が聞けた。あとはブラケット等がないと繋げられないので、すべてのパーツをシャーシに組み付けてしまう。といっても、CバススロットとFDDと電源だけで、非常にシンプルなのだが。
オーバーホールしていたFDDは無事に動作、2ドライブ共に問題なし。ついでに過去に買っておいたジャンクのDX4ODPをつけてみたが、普通に60MHzで動作した。ついた状態でもらってきた4MiBのメモリボードも異常なし。
これまた過去に狩っておいたハイパーメモリCPU、HUB-H0Mも試したが、普通に実測116MHzで動いた。あれ、遁倍いくつだ。専用メモリイネーブラを使うメモリ部も認識してプロテクトメモリとして使えるようだが、本体側メモリとCPUボード側メモリを挟んでメモリを確保しようとすると、どうも動作がおかしくなる。MELEMM.386を使わんとダメなのだろうか。
さしあたり、ディスクキャッシュ、大容量のMASLぐらいでは不具合は出ない。どうせXMS、EMSメモリはさほど使わないのでヨシとする。
この時点で未解決の問題としては、電源を落とすとCMOS内容が消えてしまう。ちゃんと新品の電圧確認済みVL2330は交換済みなのだが、はて。時間ができて暇なときに基板の回路を追ってみよう。