Kiss the rain Ⅵ~絶対言いたくなかったけどこの際だから教えてあげる 好きだからよ! | かおり流 もうひとつの「宮」

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「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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きらきらコチラは今回初の当サイトオリジナルキャラ キム・ミニョンが主人公のサイドストーリーです

 

シンくんが弾いている曲イルマの『Kiss the rain』がタイトルになっているこのお話ですが…

このお話は サイドバーの音楽を停止してこちらをお供にどうぞ

注意初めての方は本編はじめましてから順に読み進めて読みください

お探しのページがあれば目次をお使いください→全体の目次

 

「協力するから 彼女を探しましょう?」
私の提案に 目を丸くするのも無理はない
だって今私たちは 婚約式をするか否かと相談している最中だったのだから
私自身 なぜ急にそんな事を言ったのか理解できなかった

でも 彼は私との婚姻を進めるフリをしながら チェギョン妃を探した
私も 結婚相手の過去を知っておきたい風を装って 外命婦の婦人や準王族の序列を外れ女官になった子達から情報を仕入れては 彼に会って情報交換した
周囲はすっかり 私が彼の継妃になると信じ始めていた

 

婚約式をするとかしないとか 国婚式は盛大にしないが構わないかとか…

気の早い話だけれど… 皇太子妃の受け継ぐ財についても内官から説明を受けた

茗禪堂(ミョンソンダン)という建物が…皇太子妃の所有するもので…先のチェギョン妃の為にアトリエとして建て替えられたものだと聞かされて…

俄かに興味が湧いた

彼が…彼女の為に造らせた城を…ひとりでじっくり見たくなって 内官さんに先に下がって貰った

壁は新しいけれど…柱や梁は古いもので…趣のある不思議な建物…外の縁を裏へ回ると…

おも 素敵なブランコ 全く…どんだけベタボレなの こっちが恥ずかしくなる…

って アレ?そこに…黒い何かが丸まって

黒猫…!あ…JiJi…見かけないと思ったら 此処に居たのね?

やれやれ…

「貴方も…チェギョンさんの帰りを待ってるの?」

?聞こえないのかしら…お寝坊さんね…

でも…JiJiは臆病だって言ってなかったかしら…

いつも皇太子に嚇かされてるって 彼女言ってたような…

背中に触れようと手を伸ばしたところで ビクッと眼を開いて… 慌てて逃げて行った

今の眼…左右が違う色してた…片方は青くて もう片方は金色の…オッドアイ…?

JiJiは両眼とも綺麗な青い瞳をしてた筈… ってことは別の猫だったのかしら…?

オッドアイの猫は聴覚が弱いという話を聞いたことがあるような…そのせい?

 

東宮殿に戻って 彼にその話を聞かせたら 驚いてた

そして 低い声で言った

「それは…JiJiじゃない JiJiは… 殺されたんだ」

「えぇっ!?」

 

タイから戻った翌朝 変死して…解剖しようと言ったけど聞かず 早く埋葬してあげたいというチェギョンさんの意向に添って東宮殿に埋葬したのに…

巫女(ムダン)が騒いで 殿下が巫女を買収した事も発覚してと…

大騒ぎだったという話を聞いていて… 何かがひっかかる…

なんだろう…?

買収したはずの巫女が…”黒猫が不幸を齎す事を黙っていた いっそ自分を殺してくれ”と騒ぎ立てたと言った?

買収したつもりが…罠だったとしたら?あるいは二重に買収されていたとしたら…

「皇太后さまが…わざと巫女をけしかけたのかも…

巫女のいう事をいつも恐れていらっしゃったわ?

彼女が皇太子の鍵となるから…引き離したいと…巫女が巫女がと躍起になって…」

あ… しまった… なんて馬鹿なの!

自ら暴露するなんてキム・ミニョン!

でも 彼はそこには言及せず 考え込んでいる

な~んだ やっぱりそこまで想定してたのか… ホント皇室って恐ろしい処ね…

 

「チェギョンが…生放送の直前電話をかけてきた誰かに 離婚すると言わされた事までは事実なんだ

その誰かを明かさなかったし いったい何を恐れていたのか 決して口にしなかった

聞き覚えのある男の声で…ユルじゃないかと… ユルは違うと言ったが…」

従兄弟同士で疑ったり疑われたり…

それでなんだか以前より険悪な印象なのね…

ミルのお披露目の観梅会のときなんか 彼は大君殿下をヒョンニム…って気遣ってたのに 今じゃ呼び捨てなの…?

大君殿下も チェギョンさんと彼の仲をいつも温かく見守ってたのに この頃は目も合わせない

「でももしかすると…

ゴンドラの事故といい JiJiの変死といい…

アイツ…俺から離れないと命を奪うと脅迫されていたのかも…

正直ユルには…あの母親を止められない

火事だってやっぱり自作自演なんじゃ…?だからボヤで済んだのかも」

「…恐ろしい事だけど…ありえなくも…無いわ…」

ゴンドラの事故も 皇太子のアナフィラキシーも…事もなげに仕組まされたけれど…

冷静に考えれば命を落とす危険性が有ったと充分解る

皇太后さまは…それを感じさせないほど お二人の命を 軽視していたのかも…

 

―皇太子殿下 今月中にも御婚約―

ソウルに初雪の降る朝の新聞に いよいよそんな見出しが載ったのは…

皇室広報部が 身内でひっそりとやる予定の婚約式の日取りを明かしてしまった為に 彼も記者の質問にそう答えたのだとか言う

これももしかしたら皇太后さまの策略のひとつだったりして…

チェギョンさんしか見てない皇太子が 復讐目当てに近付いて 元妃を追い出す手助けをした私を継妃に選んだと暴露でもする気なの?!

「どうする気なのよ!?」

「正直に言えば焦ってるさ でも…とにかくそう答えるしかなくて…ただ…」

「ああ!イライラするっ!早く言いなさいよ!」

「お前最近 従妹のミルに似て来たぞ?」

「馬鹿ね 元々よ! これでも猫被ってたの!

子供の頃から彼女といつも一緒だったんだから 似てて当然よ!

いいから 早く言いなさいったら」

「実は… 見付けたんだ
あの手紙 君が指摘した通り 何処にも消印が無かった 封筒は更に外袋が有ったのだと勝手に思い込んでいたが 
灯台元暗しとはよく言ったもんだよな
実は チェギョンと共に消えたチェ尚宮と友好のある内官が彼女から託された物だったらしい」
「やっぱり!」
「それで 居場所を突き止めたんだが…」
「何よ!踏み込むの躊躇してるんじゃないでしょうね!?」
「マカオなんだ…簡単には行けない」
国外か…そうよね…国内だったら 直ぐに見つかってしまうものね…
でもそれならなおさら 彼女が自ら出て行ったんじゃないわね…
だってそうでしょ?皇太子妃がどうやって偽造パスポートなんて作るのよ

誰か ヤバイ筋の人間とのコネクションを持つ人が… 皇太后が強要したんだわ!
「行くのよなんとかして! 何か無いの?公務として行ける施設とか…」
「有るにはあるが…」
彼は そこがおばあ様の管轄だから自分から勇んで行くような場所じゃ無いと言った

「おばあ様に… 打ち明けるしかないんじゃない?」
「皇太子を辞めてチェギョンを探しに行きたがってた俺が…ようやく諦めて

順調に 君との国婚を準備していると信じてほっとしていらっしゃるのに…
今更またチェギョンを探しに行くなんて言い出したら…

驚かれるどころか…御体が心配だ…

そうじゃなくても なんと仰るか…」
「今 探しに行くって言った?」
「あ?…ああ…」
なあにその間抜けな顔…嗚呼もうホンット嫌んなっちゃう!全っ然カッコ良くないっ!
「違うでしょう!?連れ戻しに行くのよ!このまま私と結婚させられてもいいの!?」
「それは…」
やあね…期待と不安の入り混じったような顔しちゃって ほ~んと彼女の事となるとまるっきり皇太子の仮面を忘れて…締まらないんだから
「コッチがお断りよ!

私の父を孤独死に追いやってのうのうと暮らしてきた皇子ってだけでも憎いのに 他の女を胸に抱いてる女々しい男と結婚させられて 抱かれもしないのに子を産めとか言われるような結婚 有り得ないから!」
「…そんな言い方…」
「有るわよ!さっさと連れ戻すの!太皇太后様には私からも話すから!」
「…ありがとう
でも…そもそもなんで俺に協力してくれるんだ?ただ断ればいいだけなのに…」
「断れるわけないでしょ!」
「ああ…」
何よ!?私程度じゃ 断る権利が無いとでも?!時代錯誤な!
「違うわよ!貴方が思ってる理由 違うから!」

じゃあなんなんだよ…とでも言いたげね…

ホンットに心当たりも無いっての?!
「ああもうっ!絶っ対言いたくなかったけど この際だから教えてあげる
好きだからよ!貴方の事
王立学校初等部のころからずっと好きだった!」
何よ?そんなに意外だった?


「貴方は覚えていないかもしれないけど
五年生の時 卒業式をサボって音楽室で貴方と話したの
義理の両親にピアノを習いたいと言う勇気を 貴方から貰ったわ?だから今の私が有る
それなのに 歌手としての未来を捨てられる?」
キョトンとしていた
全く 覚えていないんだろう…
「へえ…俺が…君の人生に関わっていたなんて…知らなかったな…
だが そういうことなら なるほど うん 光栄だ
チェギョンが君の事いつも褒めてたんだ 才能豊かで 容姿端麗 うんたらかんたらとね」

기가 막힌…또 신채경이야? 뭐 그런거지 (ギガマッキン…ット シン・チェギョンヤ?ムォ クロンゴジ/

呆れた…またシン・チェギョンなの?まあ そうでしょうよ)

貴方の頭の中はシン・チェギョンで一杯だから…


「彼女 お人よしだから…すっかり絆されてしまった
私 彼女を沢山傷つけたわ
あ でも私 彼女に嘘は言って無いわよ?
皇太子夫妻の仲をかき混ぜて壊す計画だったのは確かだったから 恩着せがましく言いたくなんて無かった
でもあれは元々確かに人工呼吸だったの
貴方が奥さんと勘違いしてノってきたせいで彼女にあんな生々しい姿を見られたのよ?
私が 貴方に苦しまずに死なれてたまるかと人工呼吸しなかったら 貴方は確かに呼吸が止まっていたんですから 一度死んだと思って生まれ変わりなさいよね! 」
「ちっ 今それを引っ張り出す事ないだろう?」
「事実だもの!!」
「でも 良かったんだろ?うっとりしてたじゃないか」

なっ!…//// その顔!ム・カ・ツ・ク~~~ッ
「ええそうね だからあれで終わりに出来なかった!

貴方と対峙して 父の恨みを訴えるくらいで十分だったのに…
結局は貴方が火を付けたんじゃない ふんっ」
彼はまだぶつぶつ言ってたけど 明日太皇太后様に打ち明けようと約束して別れた

彼女の足の怪我の事は…言えなかった…

言って謝っても…とても許しては貰えないだろうし 折角築いた関係を…壊したくなかった…身勝手よね…알아요 알아…(アラヨ アラ…/解ってる解ってるわ)
いつかは打ち明けて謝罪すると誓うわ?
でも…まだ到底無理なの…
だから今はせめて 彼の元に彼女を戻してやれるよう 手を尽くすから それで勘弁して頂戴

 

 

今日もありがとうございますカムサハムニダ
新シリーズサイドストーリー「Kiss the rain」
8月いっぱいに終われず 9月に持越しちゃいましたが…
残すところ一話となりました
ところが…このお話がこの本編を追い越してこの騒動を終幕してしまうため…
一旦本編に戻りたいのですが…先が書けていませ~んしょぼん
ひとまず書けているところまで本編をUPしてから
アメンバー限定で公開することにします
お許しください
お楽しみに→9/12(月)予定
もしアメンバーになってなくて ここまで読んでくださった方には
本当に申し訳ないのですが
本編が追いつきましたら 全公開にしますので しばらくお待ちください

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