Irreversible/不可逆 7~初めて乱暴に抱かれて…信じられないだろうけど…嬉しかったの | かおり流 もうひとつの「宮」

かおり流 もうひとつの「宮」

「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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Happy Birthday To Meせんいるちゅっかへかおりん (笑)

当ブログは 本日を以て丸一年となりました~
楽しみに読んで下さる皆様のおかげで ここまで駆け抜けて参りました
今後ともどうぞよろしく

当ブログ内のお話は「宮~Love in Palace~」のキャストをお借りしたフィクションです
コチラのSideStory「Irreversible/不可逆」
BrownEyedGirls/Gainのソロ曲PVを見た瞬間に湧いてきたイメージによって書いたお話で
完全にフィクションです
GaIn(가인) - Irreversible(돌이킬 수 없는)official BEG@YouTube Thanks!!


結婚相手を真面目に探さない理由があたしじゃないとしても
あたしが居たからあの女(ヒト)との距離が縮まらなかったんだっていう 分かってた事を 解ってしまった
好きか嫌いかって言われりゃ 好きだと答えてくれるくらいの自信は有った
だけど
アジョッシの あたしへの気持ちは 女への愛じゃない…
事務のアジュンマに言った妹って言葉は立て前じゃなくて本心…
「ガインは可愛いな」って言ってくれる声は色んなパターンのを この耳が記憶してる
でも… 愛してるどころか 好きって言われたことも 無いもん
だけどよ?
買ったんだから 責任とってよね… あたしをこんな女にした責任
どんな女かって?
アジョッシ中毒だよ…
あたし… いつ死ぬかわかんないくらいアジョッシが欲しい
愛してくれなくてもいい 抱いて欲しいの 「ガインは可愛いな」って耳元で言って?


ガインは卒業式の翌日 突然 此処に帰ってきて 祝ってくれと 言った
違う…何かが違う
俺を振っておいて 俺が卒業式に来なかった事… 怒ってるのか?
そう思ったけど何も気付かない振りで いつも通りを装った
だけど 出て行って半年も経ってて どう接してたか分からなくてぎこちなかった

外食しようかと言ったら 此処で食べれるものでいいと言うから
「そんなの無いよ 君がいなくなって 自炊はやめちゃったから 家政婦さんの作った常備菜しか…」
冷蔵庫を覗きながらそこまで言った俺の背中に
ガインがくっついた
「アジョッシ あたしが居なくて 寂しかった?」
くっくっくっ 君はずるいな…
オッパに振られた?それとも飽きたのか?なんで急にアジョッシが恋しくなったんだ?
「ああ…とても」
そういいながら 冷蔵庫の中に視線を泳がせた
未開封のシャンパンが目に留まる
「嘘つき」
「そっちこそ 寂しかったのはガイン そっちだろう?」
「そうかもね」
ふぅん… オッパは俺よりずっと子供だったってか?
ガインは大人で紳士な俺が好きなんだよな?
俺はシャンパンを取り出して開封した
「ケータリングしよう 何がいい?」
カウンターの引き出しから取り出したメニューを開いて ガインに掲げる
「なんにも要らない アジョッシが欲しい」
「まずは食べなきゃ」
「もう待てないの 死にそうなの 早く!」
困った子だ…
一番早けりゃピザが届くのは20分… 始めちゃったら時間が足りないな
他のは早くても1時間弱…それだと二戦目突入コースか?
しゃーない まずは一戦
ガインを抱き上げ ダイニングテーブルの上に座らせ
シャンパンを瓶のまま口に含んで ガインの唇に注ぎ込んだ
「卒業おめでとう」

こんなにも荒々しく女を抱いたのは何年ぶりだろう…
ガインは知らない事だが 俺はガインを拾ってから ガインしか抱いてない
時々わざとガインを一人にして 女と遊んでるフリをしてた
なんでそんな必要があるんだろう…
だったら本当に女と遊べば良かったのに そうできなかった
自分でもよく解らなかった
ファンには
「ガインと結婚する気なの?それでいいの?ガンヒョンは?忘れられるの?」
と問い詰められた
「ガインと結婚か…それもいいかもな」そう返事したら 目を丸くしてた
「ガインはギョンを変えちゃったんだね」なんて…
だけど 妙に鮮明に そんなことは実現しないと確信してた
JGグループの跡取りでJG航空の社長である俺は 12も年下の身寄りのない女の子と 本気で愛し合って 愛だけのために結婚するつもりなんか無いんだってこと
俺は結局JGグループの跡取りって立場が最優先な人間だった ただそれだけさ

ガインは経験豊富で熟れていたけど 俺にとっては妹みたいに可愛い存在だったから
乱暴に扱ったことなんか只の一度だって無かった
俺に抱かれてガインはいつも喜びの声を上げるばかりだったのに 今夜は
アジョッシ ハジマ… ノムエヨ… アジ… ンゥー! ムリエ… アンデ… クマネ…
ガインの口から聞いたことのない言葉が出るたびにゾクゾクした
なぜって わざとそうしたからさ
ガインをいじめて 喜ぶなんて… 大人のすることじゃない…
でも俺は怒ってたんだ これくらいいいだろう?
たっぷり時間かけてガインを味わった
気を失ったみたいにクッタリとしたガインの耳に
「もう終わりなのか?」
そう言ってやった
「突然帰ってきて 抱けって言うから抱いてやれば…
他の男の癖を付けて帰ってきて… 猫だってもっと礼儀を知ってるぞ」
「ムォルショックナ…
知らなかったの? …見た目よりも私… 頭悪いの…」

ダイニングテーブルでの一戦に引き続き 飯も食わずに ガインを貪った
ソファで バスルームで 床で ベッドで 朝まで何度も… 時々悪態吐きながら
前から 後ろから 執拗に攻め立てた
こんなこと 2年間の俺達の暮らしの中で たった一度だって無かった
ガイン 解ってるんだろう?
俺を置いて出て行けよ もう帰ってくるなよ
優しくなんかするもんか
お前なんか どっか行っちまえ 俺の気も知らず 俺に金や優しさを求めるな!
俺の大人らしい振る舞いに包まれて幸せだったんだろう!?
違うぞ! そんなのは俺じゃない
ガインが可愛くて愛しくてたまらなかった
12も年上の大人らしく包容力をアピールしたりして馬鹿だろう?
ボーイフレンドどころか女友達にまで妬いてたんだぜ?
「どうして「帰って来たよ」って連絡くれなかったの?!」って俺に跨って
「朝 行ってらっしゃいのキスをした直後から ずっと会いたかったんだから!」って言うお前が
俺が仕事中だって食事中だって寝込んでたって構わずキスをねだる悪戯な天使みたいなお前が
キッチンでもリビングでも構わず「抱いてよ」って俺を誘う 小悪魔みたいなお前が たまらなく好きだった
子供じみた嫉妬と独占欲をずっと隠していたんだ
お前が俺の大人らしさに惚れてるからって 無理してたんだよ
俺以外の男に抱かれたお前を 大人な俺なら優しく抱いて許すと思ったんだろう!?
消えちまえ!

俺は煙草を揉み消して…
ベッドサイドテーブルの引き出しから 宝の地図を取り出してシーツに伏してぐったりしているガインに渡した
ガインが 俺を置いて出て行くときに渡そうと思ってた ガインだけに意味のある宝物
俺はいつも ガインを抱く度に シャワーを浴びても煙草をふかしても ある妄想に囚われていた
いつか俺を捨てて年相応の男の元へでも出て行く後ろ姿…
だからいつも胸の内で その時の準備をしてた
「なに?」
「内緒」

ガインが桟橋で宝箱を見つけるのを確認した
俺に気付いて 愛らしい笑顔を見せるガインを 置いて来た
お前と離れて やっと少し 自分が本当はもっと冷静な大人だってことを思い出せたのに
あのザマだろう?
もう 元には戻れない これ以上俺を搔き乱さないでくれよ!
12も年下のガインに 夢中になって やらなきゃなんない事を避けてはいられないんだ
じゃあな ガイン 幸せに…


大好きな甘い香りの煙の向こうのアジョッシは 思い詰めた表情をしてた
何考えてるんだろう…
煙草を揉み消して引き出しから取り出した白い封筒を手渡された
中から現れた地図が何なのか 説明してはくれなかった
地図に従って桟橋に吊るされた防水の袋を引き上げた
中にはバックが その中から宝箱が現れた
中を確かめる前に 車の中から様子を覗ってたアジョッシと目が合った
アジョッシ そんな目立つ車で隠れてるつもり?
なのに あたしを置いて走り出した
どうして?!なんで置いて行くの?!
宝箱を開けると
見覚えのあるロケットペンダント… 開くと 忘れかけていたオッパの写真は幼く見えた…
それから… 数枚のオッパの写真と 住所… 探して くれたの?
それに 知らないアジュンマの写真…と 住所… ドルの札束…
私の戸籍…これでパスポートを取って… 私の母親の居場所を探してくれたの?
家族やオッパを見つけてくれて…た の…? 
ちょっと待って?…いつ?
いつこれを用意したの?いつからあたしを追い出す気だった?もしかして…初めから…?


「こんなの要らない!!」
宝箱を俺に投げつけるガイン
オートロックの番号を 変えときゃ良かった… 帰ってくるなよ!
「マウメアンドゥロ?マジマクソンムルンデ…/気に入らなかった?最後のプレゼントなのに…」
解ったんだろう?初めから俺がいつかくる別れの準備をしてたんだって事
ガインが頭の良い子だって事 俺は知ってるよ?
いいんだよ 他の男のところへ行ったから怒ったんじゃない 初めから解っていたんだ
いつか俺を置いて去って行く時が来たら 快く手放すつもりだったくせに 往生際の悪い事してごめんな?
行けよ アメリカでも 他の男のところでも 金は充分有るはずだろ?

「こんなの要らない!!!
アジョッシが居てくれたら 過去なんかひとつもいらない あたしがどこから来たのかなんて
知る必要ない!
アジョッシの処以外に 行くところなんか無くていい!!
アジョッシさえ居てくれたら」
「ガイン それはできない」
「出来るよ!」
「俺達は もう生卵には戻れないんだ」
「また難しいこと言ってあたしを遠ざけるの?!」
「茹でた卵は 生卵に戻れない 解るだろう?」
そんなにも解り易い例え…ずるい… そんなの絶対戻れないじゃない…
それが 今のあたし達だって言うの?
どうしてよ?
「わけ解んない言い訳しないでよ!ハッキリ言えばいい ガンヒョンさんと結婚するから消えてくれって!」


は…?なんでそこでガンヒョンが出てくんの?
それだって無理なのに…彼女にだって…タルンナムジャガイッソ(他の男が居る)…
「ガイン…」
「嘘でもいいから 一度くらい 愛してるって言ったらどうなのよ!
大嫌い!いつも優しいだけで 愛してくれなかった
あんなに怒って乱暴にするから やっと愛してくれてたのかなって思ったのに
それでもやっぱりあたしは あの女(ヒト)には勝てないんだ!
あたしが欲しいのは白か黒かよ!グレーなんてまっぴら!
アジョッシの愛を全部くれないんなら私ここで死ぬわ!!」
ガインはマンションの窓を開けて 空を飛んだ いや…正確には 俺も一緒に飛んだ…
止めようとしたのに 間に合わなくて… カッコ悪いな俺…
ガイン…俺 言ったこと無かったかな?こんなに愛しているのに?
ふっ…13年前は愛してるって言いすぎだって反省したのに…今度は言わな過ぎたのか?


ガインは ガールズグループのバックダンサーを一年もしないうちに 歌手になった
リハーサルで 不在メンバーの代役で歌った際に プロデューサーからディレクターから何からが驚愕したほど…本人より上手かったらしい…はは…ガインらしい
沢山のファンに囲まれて カメラを睨むような眼をして熱烈な愛の歌を歌うガインは
まだ俺を愛してる
俺だって愛していたさ… いや 今だって変わらず… 大勢のファンの誰よりも君を愛してる

でもまあ あの子にはこんな俺の愛 理解できないようだ
「アジョッシの愛は一つじゃないの?そんなのさっぱり解らない!」って怒る顔も可愛いよ
「愛なんてガインの好きなロリポップと同じさ 甘い味に騙されてるんだ 直ぐに消えて無くなる
世界中に溢れかえる甘い物はぜ~んぶ安っぽい偽物 愛だってそのひとつさ」
それは半分本心で半分ヤケだった
俺は俺の心から出て行ってくれない女から 逃れられない事を知ってる
あの女は白鳥なんかじゃなかったんだ そんな簡単な物じゃない
もっと 何か… 俺の根底に居座る大きな存在…?
その女に満たされさえすれば 数々の女を抱くこともなかったし 言ってしまえばガインを拾うことさえなかった事も 知っている
ファンの言うように 彼女の恋愛だって俺のと同じでカモフラージュなのかもしれない ずっと俺を心配して ずっと互いの目の届く距離に居る
離れすぎず 近付きすぎない距離を保ってる…
だけどそれが愛だと言えるのかも俺には解らない
ガインはそんな俺の心の揺れに気付いて どうにか俺を繋ぎ止めようと足掻いたんだよな…
だけどガイン? あの晩君が愛を感じたのは勘違いなんかじゃない
乱暴に抱いたのは 他の男の元からよくもノコノコ戻って来れたな!ってのは建前で
大切に 優しくしてきたせいで伝わってないんだったら 教えてやる!そう思ったからさ…

「由らしむべし知らしむべからず」って誰が言ったっけ?
本心を言ったって解りっこないことは 適当にカッコつけて建前で誤魔化すしかないんだ…
ごめんな ガイン…いい男に出会えよ?


アジョッシ…
あたしとアジョッシの間には 運命なんかなかったのかな?愛も…?
有ったのは 責任?義理?情?
アジョッシに初めて乱暴に抱かれて…信じられないだろうけどあたし…嬉しかったの
貪るように 食い尽くすほどに…
他の男の癖なんか付けて帰ってきやがって ふざけるな!って
怒りや悲しみをぶつけてくれて 初めて 実は愛されてたんだって感じた
アジョッシを傷付けたかった
深く傷付いて 探しに来てくれて 嬉しかったのに…
アジョッシの最も大きな愛は やっぱり別のところに有ったの
あたしが「ウソでもいいから愛してる」って言って欲しかったって言ったら
世界中に溢れる甘い物はぜ~んぶ安っぽい偽物全部嘘っぱちさ 愛だってその一つだ
なんて淋しい事言ってたけど
あたしはアジョッシを愛してたよ…この愛は消えて無くなったりしない

だから覚えておいてよ?絶対他の女なんか許さないからね?
早くあの女(ヒト)と幸せになって!…じゃなきゃあたし…また戻りたくなっちゃう もう戻れないと知っても 何度も何度でも…
영원히 그댈 사랑해 (ヨンウォニクデルサランヘ)永遠に貴方を愛してる


え?待てって?何?なんで高層マンションの最上階から飛び降りて助かったのかって?
はは…そこ重要?
ただの笑い話さ
俺んちのマンション 日照とデザイン性を考慮して 段々畑みたいな構造になってんの だから… 下の階までそうね~ 10メートルも無いくらいで…
マンションなのに 下の階の住人が森みたいに木を植えてくれてたおかげて 俺もガインもかすり傷程度で 平謝りしたくらいで済んだんだ(笑)



韓国항상 감사합니다 キラっとハート
お・ね・が・い はんさん かむっさはむにだ日本ありがとう
Irreversible/不可逆は 是にて完結です
もしかして…消化不良感がありますか?
よろしければ コメでもメッセでも良いので 感想聞かせて下さいね

ネックレスは実際はマリア様なのですが かおり流に アレンジさせて頂きました
 くれぐれも 彼女のPVから受けたイメージを元に作った完全フィクションです

 ランキングポチアメブロペタお願いしますふわハート