● 自然のサイクルで生きるということ… | ジャパンフレネ おーい仲間たち

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ジャパンフレネの活動日誌。子どもたちの姿をお伝えします。

● 自然のサイクルで生きるということ…
南米アマゾン 
先住民ウィトト族女性からの智慧と言葉 
Word of life and abundance from the Witoto women of the Amazon 
ヴァンダ・ウィトトさん x 関野吉晴さん 

一昨夜、縁あって南米アマゾン・ウィトト族女性リーダー・ヴァンダ・ウィトトさんとグレートジャーニー・関野吉晴さんの話を聴くことができた。備忘録として、メモと感じたことを書いてみます。
結局、どの世界も己の意思と自然との調和。いつも楽しく明るく行こう。木次乳業パスチャライズド牛乳創始者・佐藤忠吉翁にも通じること…。関わること全てがリンクしていく不思議なうながし…。

・ウィトトという名称は、白人が勝手につけた名称で『敵対者』という意味。本来は、『地球の中心の男女』という意味。
女性が意見を言ったり、このような場所にいることも禁じられていた。
・アイヌ民族との共通点が見出される。
・昨年、コロンビアに墜落したセスナ機に乗っていた13歳以下の男女も同民族。反政府ゲリラから逃げていた。ブラジル・コロンビア・ペルーの国境付近に住む少数民族。
・常に麻薬やコカイン、人身売買、金採掘のための水銀公害などにさらされている。
・何かを所有する事が重要なのではない。自分自身がどうあるべきなのかが問われる。
・なぜ金に価値があるのか?水・大地、そしてそこに住む人々の事を考えねばならない。
・日系人会館のような場所、文化や聖霊を祀り、迫害されている弱者のためのシェルター的な場所を作りたい。
・先住民は自然のサイクルの中で生きている。人間中心主義ではない生き方を考えなければならない。
・自然の中で生きるモノは過去も未来もない。後悔や不安もない。
・先住民は、自然のサイクルの中で生き自然に全てを返してきた。しかし、プランテーションは金儲け。プランテーション的農耕や金の採掘が全てを破壊してきた。

※ぼくの質問に対し15分に渡り答えていただいた。その概要。
・いろいろな支援や連帯の方法について
収奪ではなく、環境を考えてほしい。これは、先住民だけの問題ではなく、地球規模の問題。いわゆる先進国的農作物の栽培などの支援の方法もあるが、お互い自然のサイクルの中で生きていることを自覚し、日本という国がどのような支援ができるのか、国家規模で考えてほしい。ブラジル政府も含め、いろいろな支援を提供していただいているが、ほとんどが同じような水銀問題に悩むヤノマミ族に流れて行き、ウィトト族には何も来ない。
・アイヌ民族との共通性
お互い収奪されてきた歴史がある。川も森も全ては先住民が大昔から自然サイクルの中で活用してきたが、私たちは居住区にしか住めない。アイヌとは、顔の紋様や伝えられている歌謡など共通点も多い。
アイヌ民族がその出自を隠して生きてきたように、ウィトト族もその出自を隠して生きてきた。そうではなく、ウィトト族であることを隠さず、誇りを持って生きていくような社会を作っていくいきたい。

※ ぼくが主宰する会でも5/25(土)に南研子さん(熱帯森林問題代表)にきていただき、『アマゾンからみた日本の教育』について語って頂きます。ぜひ、ご参加下さい。

https://facebook.com/events/s/%E7%AC%AC19%E5%9B%9E%E6%95%99%E8%82%B2%E8%80%83%E5%8F%A4%E5%AD%A6%E4%BC%9A%E3%83%BC%E5%8D%97%E7%B1%B3%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%81%8B%E3%82%89%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%95%99%E8%82%B2%E3%82%92%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B/784414176689564/

ヴァンダ・ウィトト|Vanda Ortega Witoto 
先住民リーダー・政治家・教師・インフルエンサー 
ソリモンエス川のほとりで生まれる16歳の時、学校に通うためマナウスに移住、8年間家政婦として働きながら、高校、大学で学ぶ。マナウス市内の先住民居住区にて教師・医療従事者として勤務する中、パンデミックに突入。行政の先住民に対する不当な扱いに抗議し、ワクチン接種を受けた最初の先住民女性として広く知られることとなる。以後はアマゾンの森と先住民の権利・文化の保護を訴える先住民女性のリーダーとして活躍中。 

関野 吉晴|せきの よしはる 
1949年東京都生まれ。1975年一橋大学法学部卒業。1982年横浜市立大学医学部卒業。1999年植村直己冒険賞受賞。2000年旅の文化賞受賞。2013年 国立科学博物館(特別展)「グレートジャーニー・人類の旅」開催。2002〜2019年武蔵野美術大学名誉教授(文化人類学)。1971年アマゾン川全域を下る。その後25年間に32回、通算10年間以上にわたって、アマゾン川源流や南米への旅を重ねる。1993年から10年の歳月をかけて約5万3千キロ「グレートジャーニー」を歩くなど、多くの前人未到の探検を成し遂げた。