どんなことをしても、全員を25M泳げるようにする・・・
決意は固まった・・・
まずは、自閉症の勉強をしようと思い、本屋に行った。
専門書ばかりで、医学的なものばかりだった。
(この当時、自閉症に関する世間の認知度は高くなかった)
本を選択する基準すら分からないので、とにかく3冊ほど、
購入し、初めて見る専門用語に頭を傾けながらむさぼり、
読んだ。
自閉症の原因は分からない・・・
まぁ、原因が分かったところで、自分が何かできるわけでは
ないし・・・とにかく、何を知りたいのかさえ分からない。
「自閉症児のための水泳指導」なんて本はあるはずがない。
読み重ねていくうちに、分かったことがある・・・・
自閉症と一律に呼ばれているが、100人いれば100通りの
症状だとういうことだ。
現在であれば、広範囲には「発達障害」の中の広汎性発達
障害、あるいは自閉症スペクトラム、また、ADHD、LDや
発達性協調運動障害等、名称が追加されているが、この
当時は、大くくりで「自閉症」と呼ばれていたような気がする。
(専門家の方がこれを読んで、間違っていたらごめんなさい。
素人の記憶では、30年以上前は、こんな感じだったと思います)
とにかく、私達は医者じゃないし、水泳のコーチだ。
彼らが25M泳げるようにするには、どうすればいいかを探し、
それを実践することが自分の役割であり、使命だ。
そして、3回目の指導が始まった。
「今日から、全員一緒に準備体操をし、全員一緒に、シャワー
を浴び、全員一緒に、腰かけバタ足、そして入水をします。」
それまでは、各コーチの裁量に任せていたプログラムを、
全員同じ動きをすれば、子どもたちも模倣をしながら,
やれるかもしれないとおもった。
勿論、単なる思いつきでしかなかった。
とにかく、思ったこと、感じたこと、これはどうか?と思った
ことは、なんでもやってみようということしかない。
考えていても、悩んでいても、何も見つからない。
何かをやれば、きっと子どもたちが教えてくれる。
彼らが、嫌がれば、それもシグナルだし、ミドリのように、
力ずくでも、水中に入れつづけたら、水を好きになる場合も
ある。
とにかく、試行錯誤を繰り返すことだ・・・・無我夢中になって。
そして、またひとつある男の子から教えられた。
次回へ