ここのところ続けている名古屋の御朱印巡り、今回は名鉄瀬戸線沿線にしました。

ターミナルの名鉄名古屋駅から愛知・岐阜に路線網を持つ名鉄（名古屋鉄道）は名古屋市内の路面電車を運営していた名古屋電気鉄道を起源とし郊外路線に進出、周辺の中小鉄道会社を次々と合併して成立しました。これらの路線網は改廃を繰り返しながら現在に至っていますが、名鉄名古屋駅から末端の支線へとレールがつながっており、様々な行き先の電車がひっきりなしにやって来ることで知られています。

そんな中で唯一つながっていないのが今回の瀬戸線です。地下鉄栄駅に隣接する栄町駅から大曽根・尾張旭を経て尾張瀬戸駅までの20kmほどの路線です。このうち栄町から大曽根までのエリアを回ってみたいと思います。

それでは地下鉄東山線の栄駅からスタート。栄はその名の通り名古屋を代表する繁華街ですが、名古屋駅からは車両の小さい東山線でしか直接行けないため東山線は常に混み合っています。最初にできた地下鉄線であることも含め東京の銀座線みたいなイメージです。

栄で下車し名鉄線に乗り換えです。瀬戸線は「ブラタモリ」でも取り上げられたように瀬戸の焼き物を名古屋城のお堀（堀川）から船に乗せて積み出すことが目的で作られ、空堀の中を電車が走っていました。その後近代化を図るために栄への乗り入れを認めてもらい、1978年に栄町駅が開業しています。

栄町駅から隣の東大手駅まで乗ってみましょう。隣にある調剤薬局の陰に隠れてしまっています。

東大手駅の出口の脇が名古屋城の空堀です。ここを電車が走っていたのでしょうか？

東大手駅からすぐに七尾神社があります。

七尾神社は16世紀初頭に創建された神社で、天神池に七つの尾の霊亀が菅原道真の木像を背負って現れ、境内にあるほこらに入った時の姿をおまつりしたのが始まりとされています。

その後尾張藩主の徳川義直により社殿が整備されています。

亀もしっかりいました。水を掛けてあげると願いが叶うそうです。

七尾神社の御朱印です。

一度電車に乗り直し隣の清水駅へ。

少し歩いたところに久国寺があります。

17世紀初頭に長国守養が徳川家康の守護仏出世勝利開運聖観世音菩薩を三河の法蔵寺から譲り受け楠山久国寺を創建しています。

その後1662年に現在の場所に移転しています。

久国寺の名物はなんと言っても岡本太郎作の「歓喜の鐘」です。1965年に制作されたもので、ご覧の通り上半分には角のようなものがたくさんあり、下半分には仏や動物などが描かれています。空前絶後の鐘です。もちろん岡本太郎の作品に共通の「TARO」の銘も入っています（左下）。

こんな貴重な鐘ですが、今も大晦日には除夜の鐘としてつくそうです。生前の太郎はパブリックアートという考えを強く持っていた人で、自らの作品をガラスケースなどに入れることをたいそう嫌っており「壊れたら俺が直す」と言っていたとされます。ですので久国寺でも誰もが見ることができるように公開しています。

久国寺の御朱印です。

自分で押してね、とのこと。

続きます。

名古屋瀬戸線御朱印巡り①