こないだ、川崎の東芝科学未来館に行ったのである。JR川崎駅北側から、連絡通路を通っていくとすぐである。

 一般的な展示物もありますし、子供向けの科学体験コーナーもやってました。

 しかし、電化製品の歴史も興味深いですね。日本初の白熱電球(レプリカ)です。

 下の写真は、芝浦製作所製のラジオ受信機(ジュノラ)です。東京で中波のAMラジオ放送が始まった直後の製品のようです。芝浦製作所は東芝の前身の会社の1つになります。まず、1875年に田中製作所が設立されます。1893年に芝浦製作所と改名し、1939年には東京電気と合併し東京芝浦電気となります。1984年には現在の(株)東芝となりました。

 

 日本のAMラジオ放送が始まったのが1925年3月22日です。東京芝浦のNHK送信所から220Wの出力で電波が送信されました。当時の一般的なラジオ受信機は鉱石式の感度が低い物が多かったため、放送を聞くのはかなり難しかったものと思われます。今のNHK東京第一放送(JOAK)は300KWの出力で、第二(JOAB)は500KWという桁違いの大出力です。関東の民放各社は100KWです。(一部それより低い局もある)

 

 余談ですが、歴史のあるAMラジオ放送ですが、民放各社は廃止の方向で動いています。(NHKは継続のようです)なぜかというと、AM放送波は波長が長い中波帯を使っているので、巨大な鉄塔が必要になります。また送信出力も大きいので、送信設備のメンテナンスにもお金がかかります。

 

 AMラジオ放送局は、近年拡張FM帯(90.0MHz~95.0MHz)でも同じ内容の放送を放送しているので、設備が小型ですむFM局にシフトする予定です。一部のAM局は、中継局(基幹局ではない)の休止(まだ廃止ではない)を行っています。将来日本のラジオ放送は、AM放送はNHKのみが残り、基本的には民法はFM帯に移行するものと思われます。しかしながら、ローカルエリアでは従来のAM放送のエリアを、すべてFM放送でカバーしきれない局もあるかと思われるので、すべての民放AM局が移行するかは未知数だと思います。

 懐かしい、白黒TVや冷蔵庫です。我が家にもありました。真空管式の白黒テレビは、よく壊れました。場合によっては、ケースをたたくということを良くやりました。真空管式のテレビはソケットを使っているし、チャンネルは機械式のロータリースイッチです。つまり接触不良になる場所が多いため、たたくと接触不良が解消して動作するということがありました。

 

 それでも直らない場合は町の電器屋さんを呼んで、自宅で直してもらいました。当時の電器屋さんは技術力が高かったので、半田ごてや部品を持ってきて1時間ほどで直してくれることが多かったように思います。

 ワードプロセッサ(RUPO)や、初期型のラップトップパソコンです。このあたりからは、かなり現代に近くなってきます。

 懐かしの、マツダのランプです。マツダといえば、真空管に「マツダ」の文字がよく書かれていました。マツダとは、ゾロアスター教の光の神「アウラ・マツダ」を由来としていたとのこと。知らんかったです。松田さんが作った会社の製品かと思ってました。

 入館無料で、土日もやってます。2時間くらい遊べそうです。
 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地34 スマートコミュニティセンター(ラゾーナ川崎東芝ビル)2F

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 追記

 東芝科学未来館は、2024年6月29日をもって一般公開をとりやめました。