こないだ、文京区の東京水道歴史館に行ったのである。JR総武線・中央線のお茶の水駅でおり、HPには徒歩8分と書いてあったが、方向音痴のN村としては、徒歩十分(じゅうぶん)かかったのである。
ついにたどり着きました。
「入館料は、いくらですか?」
「無料です、パンフレットどうぞ」
「どうも」
「無料の音声ガイドもありますが、どうしますか?」
「貸してください」
写真は、フラッシュ使わなければオッケーということです。
現在の水道管は、地震が起こっても簡単には壊れない(抜けない)ということですが、理由は継ぎ部分が自在に動くようにできているということです。なるほど、こういう機構は、思ってもみなかったので勉強になります。
2Fは、江戸時代の上水の歴史について学べます。巧みな技で、江戸まで水を引いていました。当然金属の管などなかったので、上水道は木でできています。江戸の上水は、多摩川から取水する玉川上水と、井の頭池を水源とする神田上水があり、高低差を巧みに利用して江戸の中心まで水をひいていました。
神田上水は水道橋やお茶の水を通っており、水にまつわる地名としても残っています。昔はお茶の水というほど綺麗な上水だったと思うのですが、自分が子供の頃は異臭が漂うドブ川でした。総武線に乗っていて川の近くになると、くさくて窓が開けられないほどでした。(昔の電車は冷房がなかった)
それでも市ヶ谷あたりの堀はマシな方で、当時から釣り堀があり多くの人で賑わっていました。ネットで調べてみると、市ヶ谷フィッシングセンターが営業をしています。小学校ころは、市ヶ谷の堀(釣り堀ではない)にモツゴ(クチボソ)を釣りに行って、釣った何匹かを持って帰り飼育していました。
高度成長期時代に汚しまくった河川や海は、その後環境問題への意識が高まり、下水道の整備とも相まって水質は徐々に改善していきました。今では、観光船が運行するほどになったのは、当時のドブ川を知る者にとっては、びっくり仰天です。
江戸の長屋の風景です。共同の給水所があり、下水とは完全に分離されています。また、トイレの汚物は農家が買い取り肥料にするという、完全なリサイクルが確立されていました。無駄がない、完全社会です。すごいですね~
ここで学んだことのクイズです。お、正解をいただきました。(問題はなにかな?)
音声ガイドを聞いていると、ガイドを返す時に「東京の美味しい水を飲みたい」というと、飲ませてくれるということが分かります。
「音声ガイド有難うございます。あの、おいしい水貰えますか」
「はい、試飲になります」
冷蔵庫から、ペットボトルに入った水をついで貰いました。冷たくて美味いです。
ちなみに、受付の人によっては、音声ガイドのお勧めが無い場合もあるようです。必要なら、貸してくださいと言えばいいでしょう。穴場的な施設で、結構楽しめます。
東京都水道歴史館:東京都文京区本郷2-7-1 JR御茶ノ水駅、丸ノ内線・大江戸線本郷三丁目駅から徒歩8分