こないだ、両国に行ったのである。ここには、有名な江戸東京博物館があるのですが、今回の目的地はここではありません。

 しかし、すぐ隣の都立横綱町公園に行くと、無料の復興記念館がります。横綱町は(よこあみ)と読みます。

 行ったことがない施設なので訪問しました。入館は無料です。

 ここは、1922年(大正12年)の関東大震災、また戦後日本の復興についての資料や写真を展示しています。

 関東大震災の時は、この近くは避難所になっていたところですが、避難民たちが持ち込んだ家財道具に火がつき、大火に焼かれ大勢の人が亡くなったそうです。地震での建物倒壊より、火災により命を落とした人の方が多い大地震でした。死者10万人越えのうち、火災で亡くなった人は9割りに上るといわれています。

 

 副次的には台風が日本海側を通過していたため関東地方にも強風が吹き、それが火災の勢いを増加させていました。町が燃える中、人々は家財道具を大八車に乗せ、比較的広い空き地である横網公園近くに避難してきました。自分の財産である家財道具(ほぼ木造と思われる)を1つでも多く火災から守りたい、という気持ちは分かります。

 

 風にあおられ、町は炎に包まれていきます。ついに横網公園付近に避難していた人々の家財道具に、火の子が飛んできて炎があがります。一度火がついた家財道具は強風にあおられ、もう手が付けられないほど燃え上がり、逃げ場を失った人々は焼かれて死ぬことになりました。

 

 結果論ですが、台風の強風が無かったらここまで急激に火災が広がらなかったし、燃えやすい家財道具を大量に持っていなかったら、助かった人も多かったのかなと思います。 

 

 第二次大戦後の資料も沢山あります。地味で見学者も少なかったけれど、いろいろ考えさせられる記念館ではありました。

 入館無料
 復興記念館:東京都墨田区横網二丁目3番地25号