ヒマだったので、前からちょっと気になっていた「廃遊園地の殺人」を読んでみました📕
「クローズドサークル」のキーワードで、面白いミステリーないかなあとなんとなく検索してたら出てきました
それにしても難しい名前…
しゃせんどうゆうき、さんでいいのだろうか…
この方、難しい名前が好みらしく、出てくる登場人物がいちいち読みづらい名前でした
覚えづらい名前のキャラクターが面倒くさい人にはきつい作品かも...
さて、内容はこちら
『プレオープン中に起きた銃乱射事件で閉園に追い込まれたテーマパーク・イリュジオンランド。廃墟コレクターの資産家・十嶋庵(としまいおり)は眠り続けてきたかつての夢の国を20年ぶりに解き放つ。
狭き門をくぐり抜け、この廃遊園地🎠🎡🎢に招かれた廃墟マニアのコンビニ店員・眞上永太郎(まがみえいたろう)を待ち受けていたのは、「このイリュジオンランドは、宝を見つけたものに譲る」という十嶋からの伝言だった。
それぞれに隠された動機や因縁を抱えた招待客たちはすぐに宝探しを始めたが、翌朝、串刺しになった血まみれの着ぐるみが見つかる。
止まらない殺人、見つからない犯人、最後に真実を見つけだすのは…』
というお話
殺害現場も、観覧車🎡、ジェットコースター🎢、ミラーハウス🪞など遊園地らしいし、テーマパークのキャラクター・ギャニーちゃんの着ぐるみを使ったトリックなど、なるほど、なるほど~とうなるほど鮮やかなものがあります
あと、作中の文を注意深く読んでいると、あとから効いてくる小ネタが沢山散らばっており、よく仕込まれている話だなあと感心
いい手品の種明かしを見たようなスッキリ感を味わえます
事件の背景に見え隠れする、リゾート開発の犠牲になった閉鎖的な村や、そこに住んでいた村人たちのエピソードも不穏で、なんとなく恐怖をかきたてられて良かった
閉鎖的な村ってさ、ただもうそれだけで怖いですよね…(偏見)
舞台となる、ほとんど朽ち果てた遊園地はほんとに不気味でいい~
初めて廃墟マニアの存在を知りましたが、遊園地🎠🎡🎢や病院や学校など、本来人がたくさん居て賑やかな場所が朽ち果てて誰も居ないって惹き付けられるよなあ…と共感
イリュジオンランドもとても魅力的でした
ただ、ちょっと、文体がラノベ調で、どうも漫画のノベル化されたのを読まされているような違和感がずっとありました…
特に登場人物同士の会話がセリフめいていて、どうも没頭できないのです…(ラノベとかが好きな人にはお勧めかも)
不自然と言うか、普通こんなこと言わないだろ、と突っ込みながら読む羽目になります
肝心な主人公も飄々としているかと思えば急にセンチメンタルになったり、全くやる気なさそうなのに突然みんなの探偵役を買って出たり、正体が怪しすぎたり、最後までどうにもこうにも共感しづらかった…
そしてあと、これもちょっと…と思ったのが、犯人の動機です
とんでもなく手のこんだ、大変な重労働の殺人を犯している割に(マジで重労働)、最後の謎解きで明らかになる犯人の動機が、これまたとんでもなく弱すぎる…
そんなことで人間殺すか…と言う、単純な疑問に頭をずっと占められてしまい、せっかくの豪華トリックが台無し
それでいうと、今回の殺人事件のきっかけになった20年前の銃乱射事件の動機も、これまた、そんなことで人殺すか…と言う弱さ
弱い…
ど、動機が…動機が弱い…
いろいろ素晴らしい作品なのに、この1点で私的には「読まなくても良かった作品📕」に収まりました…
だって、殺人犯すからには、やはりそれなりの強い説得力ある動機が必要だと思うのです
「あ~わかるわかる、そりゃ殺すよねっ」と激しく頷いてしまうくらいの動機が欲しい
そして何より、何より、一番「えっ」となり、納得いかなかったのが、資産家・十嶋庵の正体
読んでいただければわかりますが、「な、なんだよ、それ…」と軽く混乱します
それこれ漫画のような展開…
納得いかな~い
漫画は別に悪くないんですが、私は推理小説にはなるべくリアリティーを求めるので、そんなファンタジー持ってこられても困るのです…と抗議したくなるほどのぶっ飛びかたでした…
はっきり言って意味不明🤷
でも可愛い~
ギャニーちゃんをイメージしたウサギ耳カチューシャもイリュジオンランドに出てきますが、私はまんまと買うと思います、このカチューシャ