タンザナイト=Tanzanite
鉱物としては、ゾイサイト=Zoisite(ゆう簾石)
1970年に発見されたまだ新しい宝石です。
産出されるのは、東アフリカのタンザニア・メレラニ鉱山のみ。
当初はブルーゾイサイトという名前であまり注目されていなかったようです。
鉱山の背後にそびえ立つキリマンジャロの山あいの空は、
夕暮れ時のロマンチックな青紫色から、時間が経つにつれて
群青色へ刻々と変化していくそう。
ここメレラニ鉱山で採掘されるブルーゾイサイトは多色性があり、
こっくりとしたブルーと赤紫色をもつことから、
ティファニー社がタンザニアの夜を意味する「タンザナイト」と命名しました。
そこから注目されるようになり、多色性の美しさから、
アメリカはもちろん、世界で日本でも人気の宝石となっています。
発見は遅かったのに、
すでに12月の誕生石として君臨するのもその色と美しさのせいですね。
(それにしてもティファニー社のプロモーション力はさすがです)
青や紫は、日本はもちろん海外でも高貴で品のある色。
着物にも合う色と煌めきがその理由の一つといえるのかもしれません。
硬度は6~7。
タンザナイトが登場する前のゾイサイトは透明感の無いピンクか無色の石で、
宝石としての価値はあまり高くなかったようです。
タンザナイトの魅力は、一般的なライトの下は深い紫色。
蛍光灯では青、群青色に変化し、また赤色が射し込んだり、
その多色性にあります。
多色性の無いブルーカラーのものは、ブルーゾイサイトといえますね。
また、色の濃さもポイントです。
ゾイサイトは内包物も多く透明感があるものも少ないのが特徴。
キズもチェックしたいポイントですね。
また、2カラット以下のものは、色の薄いものが多くなります。
メレサイズの大きさだと薄い色が多くなるのは当たり前といえますね。
1970年に発見された歴史の浅い宝石ですが、
1998年にエルニーニョ現象で鉱山は洪水にあい一時閉山されました。
そこで一気に価格も上がりました。
その後鉱山再開とアメリカの景気が落ち着いたため安定していたのですが、
2000年以降産出量が減り、アメリカの景気も回復に向いたため、
またもや人気となりました。
持っていた在庫も底をつき、価格も高騰しているそう。
より深く採掘しているようですが、かかる経費ほど産出は増えず、
経費がそのまま価格にも反映されているとか。
またインドなどでも人気となっているようで、価格は上がる要素しかないようです。
ジェムショッピングTVでは、
カピルさんのおかげで、低価格でタンザナイトをご紹介できていますが、
どんどん色が濃く良質のタンザナイトは少なくなっているのは確か。
これ!というご自身が好きな色と大きさのものを目にされたら、
まさに買いといえます。
採掘当初は美しい原石も多かったようですが、
現在市場に登場するタンザナイトのほとんどは加熱処理されています。
若干の褐色をもっている原石が多く、加熱によって美しい青に導くそう。
多色性は損なわないのも嬉しいですね。
また、硬度が低いので超音波洗浄には向きません。
画像はトリリアント(三角形)カットのものですが、
私もトリリアントは大好きなカット、タンザナイトにもピッタリだと思います。
パワーストーンの世界では、
知性や意識を高める、人生を良き方向へ導くなど、
ブルーカラーの性でしょうか、成功へ向かわせてくれるのかもしれませんね。