とても感謝していることがある。

それはまだ会社組織に入る前、

社会人としての基本訓練を

非常に厳しくされたことです。

 

当時はうっとうしかったです。

資料を相手に提示した時に

ペンで指したものなら頭をはたかれ、

手で説明した際に

爪が伸びていれば、

帰り際にコンビニで

爪切りを買ったものです。

自分の爪も満足に管理できぬ者が

お客様のお金を

どうやって管理できるのか?

と言われたものです。

だから今も深爪ギリギリまで

必ず爪を切る習慣が身に着いた。

 

しかし今ではパワハラですね。

でもそうやって訓練されたこと、

本当に感謝しています。

なぜか?

まわりを見渡せば、

基礎がちゃんとしている人は

本当に少ないからです。

 

 

例えば最近驚いたのが、

経緯報告書が書けないパターンです。

 

よくある失敗は

会社名だけ書いて

代表取締役以下を書かない。

この場合、請求書や契約書に

代表取締役 〇〇〇

と書く意味を理解してないだろう。

そういう人は有事の場合、

責任所在の明示と

その後の司法が絡むような、

シビアな対応をしたことがない。

ビジネスは責任です。

だから代表取締役名を書くのです。

あと社長という名前は

会社法にはありません。

株式会社のトップは

代表取締役です。

 

次によくあるのが、

相手方の名前は必ず自社より上です。

いかなる書類でもそうです。

昔NTT関連の仕事をしていた時、

実際に言われたことがあります。

「これ御社名が弊社より上ですが、

立場が上ってことですか?」と。

本当の話です。

相手は真顔でした。

超大企業においては、

こういうことも気にされます。

 

さらに言えば、

印鑑を押す時に右に少し倒します。

今後のお付き合いも右肩上がりに

なればいいですねという意味です。

これも昔、普通に押していると、

某金融機関様より

「縁起悪いですね」と言われた。

 

あとは「拝啓・敬具」、

「謹啓・謹白」という

ビジネス文書の頭語です。

どんな時に何を使うのか、

見る人は見ています。

 

なぜなら弊社の某取引先に、

本社を移転する書類を送った際、

謹啓・謹白を使えていますね、

IT系の会社ってこういうことを

雑にするので安心しました

とこっそり私宛にメールが来た。

自社の何十億という予算を

預けるならば誰だって、

ビジネスマナーを

理解している会社が

いいと思うでしょう。

 

結果を出せばうまくいく。

なんて考えは中学生と同じです。

受注したということは、

発注が必ず存在します。

では発注側は何を望んでいるのか、

もちろん結果もありますが、

安心、信頼、コンプライアンス、

ビジネスマナーなどです。

それがないと発注側社内でも

責任問題となるからです。

 

 

もちろん昔ながらの風習や

古典的なものもあるでしょう。

 

でも思い出してください。

ビジネスの決済者は多くの場合、

50歳以上ではないですか?

つまりそういう教育を受けた方です。

100億を超えるびじねすならば、

60代70代の方も多い。

 

例えば印鑑の風習なんて古いよね

と言いつつ受注を逃がした会社と、

相手の文化を理解した上で

受注した会社とで、

ビジネス的にどっちが儲かりますか?

きれいごとを言ってるうちは、

まだまだ子どもです。

 

あとは確率論です。

相手の文化でビジネスするほうが

何をするにも確率は高いです。

印鑑を右に倒すくらいなら、

拒絶する理由もないでしょう。

時代遅れなこともある。

疑問に思うこともある。

でも私はコメンテーターではない。

正しいと思うことを主張しても、

会社に入金が0円ならば、

経営はやっていけないのです。

 

 

ビジネスの世界では

小さいことにくよくよするなよ、

なんてことを言う人は

すぐ消えます。

 

違います。

小さいことに一喜一憂しろよ。

ビジネスは競争です。

 

 

なんでもすべて意味がある。

さて、では最後にクイズです。

例えばこのブログは

2024年3月11日に書いてます。

令和6年3月11日です。

この「令和」などの元号って

世界中で日本だけ使ってます。

これも歴史的背景があります。

海外とビジネスするならば、

西暦一択です。

ではなぜ元号があるのか?

即答できますか?