2023年7月15-16日 土日

富士山登山中(仕事中)、突然下腹部に違和感。怖いくらいの出血が。一旦収まるが、再びその夜も、山小屋のトイレを独占してしまう。トイレから怖くて出られない。このまま出血多量で失神するのかと思った。レスキューか、ブルドーザーで下山とかまで考えたが、出血以上の症状はなく、それも徐々に収まったので、眠れぬ夜を過ごし、夜明けと共に下山(仕事放り出してしまう結果となり、本当にすみません)。出血は収まる。

 

2023年7月21日 金曜日

近所のクリニックへ。(なかなか予約とれないので、病院の戸を叩くまで、時間があいてしまった。いや、予約とれないのをいいことに、ずるずると行きたくない気持ちがあったのだと思う。症状ないし)。診療3分で終わり。というか中断。「大学病院ご紹介しますので、行ってください」。初めて怖くなる。「なんか筋腫っぽいのができてるのかなー」くらいに考えていた。なんの根拠もない「私は超健康優良児」というこの自信なんてもつもんじゃない。怖くてあんまり考えたくなくて、くだらないyoutubeや本、来週からの仕事の資料を漁るが、ふと気になって、ググる。子宮頸がん、子宮体がん。びっくりするほど体験談が出てきて、読み漁る。

まだ決まったわけじゃないけど、先生の「明日行けますか?」「なんかあったら救急車遠慮なく呼ぶように」の口調に、嫌な予感。もやもや。

 

2023年7月22日 土曜日

東京生活は便利だ。大きな大学病院も、電車で10分。自転車でも20分でたどり着ける。病気とは縁のない私。「大学病院は激混みだから」という噂に、朝8時ぴったりに到着すると、偶数土曜日はお休みだった。。。 日頃からレストランの定休日によく当たる私だが、まさか病院までもが、定休日という技で私を嘲笑う。。。 元気なので、1時間歩いて帰宅。今日は病院だけだと思っていたので、時間がぽっかり。最近、冷えが悪く気になっていた14年ものの冷蔵庫を、えいや、と買いに行く。ビッグカメラ、ヨドバシカメラ、ヤマダデンキと周り、対応してくれた中川さんの応対の良さにほだされ、ヤマダデンキで購入。いろいろ面倒臭い予定が出てくる前に、気になることは済ませておきたいと思ったんだな。同行した夫と、スタバの桃のフラペチーノを半分こ。1つは甘すぎるので、たまーーーーに一緒に外出すると、いつも二人で1つのフラペチーノ。(支払いはもちろん夫)。

 

2023年7月23日 日曜日

なんとなくいろいろ気になり、やる気がでない。本を読んでも上の空。仕事の準備をするも、上の空。近所のスーパーに買い出しにいったくらい。あと、ジョギングとヨガ。体を動かす、日常の雑事をするのは、頭が空っぽになり、良い。暑い夏だけど、洗濯物がすぐに乾くのは良いな。検査後から、だらだらと少量の出血は続いている。2年前に終わったと思った生理生活が戻ってきたようで憂鬱。

 

2023年7月24日 月曜日

さあ、気を取り直して今日こそ大学病院だ。でも、うだうだしてしまい、掃除やら洗濯やら終わらせて、9時半すぎに出発。一番早いのは自転車。病人は電車のほうがいいのかな。でも元気だし、別にいいよね、検査だし。

大学病院は、最近きれいになったばかりで、真っ白に輝いていた。大きなデパートのような感じ。お客さん、じゃないな、病人が世の中にこんなに多いことに驚き。混み合っていた。事務員さんもたくさんいて、無駄なく、自分が工場の一部品になったように、このカウンターで受付し、あのカウンターで受診表をもらい、と、テキパキと進んでいく。問診から受診までは、案の定2時間近く。週末からの仕事の資料を読もうともってきたが、まあ、全然頭に入らないよね。不思議と。集中できない。もやもやとした輪郭のない感じがなんとも不安だし、診察も金曜日と同じようだったら痛いだろうし、気が散る。

2時間後、ようやく内診を終え、頼もしそうな先生おっしゃるに「今から心電図とレントゲンと採血採尿してきて」「そのままMRIとCTもとってきて」「なんともいえないけれど、癌だと思いますよ。」「来週月曜日またお会いしましょう。仕事?してもいいけど、病院を最優先にしてください。山はダメです。山の中で大量出血したら話にならない」

うーむ。

癌の診断って(まだ決まったわけじゃない)、こんなにサラリと言うんだな。そして、私といえば、なんとなく想像はしていたし、いろいろな診察の展開の速さに、良くない感じはするし、「やっぱりなのか」「仕事どうすんだ」「ブログ読んでいると、手術してそれから抗癌治療あるかもしれなくて。。。出口長い。。。」と、なんとなく人ごとのように、冷静に聞いていた。

猛暑のなか、ふらふらと自転車で帰り、15分休憩後、指定されたクリニックへ。噂にきくMRI 検査を、同じ日の午後にもう受けるのかー。今は便利。ググると、「うるさい」「造影剤の副作用」「動くな」といろいろ指示が書いてあったので、脳内予習。山に行くときも、登山道を脳内でイメージするように、何をするのかは、自分で理解しておいた方が全然いい。気持ちが楽だ。

 

帰りに区役所にいって、「高額医療費」の話を聞く。その場で、カードを発行してもらった。7月で切り替えなので、今もらってもまた8月に再発行になるらしいけれど。アメリカの高額医療費の話を聞くと、日本は、まあ、恵まれているよな、と思う。でも、今日までで、すでに3万くらいかかってる。え、いったいいくらかかるの、怖い。

 

貧血気味なので(そりゃあんなに出血すれば、ね)、と出された処方箋の鉄剤は、副作用の少ない新しいものらしく、近所の小さな調剤薬局には置いておらず、まさかの薬局巡り3件をして、ようやく帰宅。まる1日。この1日で、なんだか、私は別世界に足を踏み入れてしまったように思う。金曜日からフラグはたっていたが、今日から、私は病人。

 

夫には、あんまり素直に話できない。「うーん、検査結果は来週なんだよね」と曖昧にしてしまった。土曜日、行くはずだった実家にいけないのは「病院で精密検査がある」と言ってしまったので、親からも「どうなの」とラインがくるが、曖昧に答える。親に言うのはいやだなぁ。そして、夫には、迷惑かけるなぁ。はぁ。子供も産まず、40年だらだらと血を流し続け、何も使わずに終わった子宮が、まさかのここにきての反乱。なんか笑える。

 

私は常々夫には放置プレイで冷たいのに、彼は、なんとなく優しい。土曜日に私が好きだ、といった、アップルパイを買って帰ってきた(まだ食べてない)。