名古屋のつばめタクシー。
名鉄と双璧のタクシー会社らしい。
運転手は丁寧。
丸の内から名古屋駅まで短い区間であった。
普通は、客が運転手に気を遣い「短い区間で悪いねぇ」なんて言葉を掛けるのだが、乗って行き先を告げてもにこやかだ。
走り出しても、なかなかメーターを入れない。
「では、メーターを入れさせて頂きます」と客に断る。
世間話も、言葉遣いも丁寧で、通常運転手のヘッドレストに付いているプラスチックの防犯ガードも無い。
目的地の少し前の信号待ちでメーターを止め精算する。
運転手の対応はどこでもやっているが、多少割高の料金でも、メーター一つで気分が良い。
しかも、運転手が降りてきて乗降時にドアを開閉する。
何だか、良いタクシー会社であった。


所は変わって大阪。
新大阪から堂島まで乗ったエフエーというタクシー会社。
昼間で暇そうにしていた運転手としてはなかなかの距離らしく、メーターをガンと倒して(気持ち的にそんな感じ。実際は乗り込んだと同時にメーターのボタンを親指でガン押しして)走り出す。
関西弁で柔らかく「今日は暑い日でんな」と話し掛けられると、名古屋のタクシーに乗った後だと馴れ馴れしく聞こえる。
堂島は、東京でいう銀座や赤坂のような高級クラブや料亭が立ち並ぶ北新地を抜けた所だ。
「お客さん、出張で今晩は北新地でっか?」
大きなお世話だ。
走っている途中でどこかで携帯が鳴る。
すると、走りながら運転手が携帯を取り話し出した。
「はい うん… うん… かまわんでぇ… ほな」
タクシー会社は無線だから携帯は持たせる筈がない。
明らかに私用の携帯である。
しかも、走りながら話すとは…
この運転手ダメダメである。
北新地の出口で信号待ちになり、目的地の手前で止まると、「お客さん、その信号を渡った左側がそうですわ。ここから歩いた方が早いですねぇ」と降ろされた。
何で目的地の対抗車線に出るようなコースを選択するの?
土地の違いか、会社の違いか?
最高と最低を味わった日だった。