先日彼女と仲直りした。
もう、手を尽くしても介抱の兆しがなく、落ち込み、別れるとまで宣言した。
「自分の言った言葉に責任を持て」とまで言われて決断したのだが、内心は違う。
別れたくはない。
どんな形でも、繋がっていて見守りたいと願っている。
しかし、付き合い続けることで彼女を苦しめるのが嫌だ。

どうやら、彼女も同じような気持ちだったとみえる。
お互いに言い過ぎたことを反省し、付き合い続けることになった。
でも、何も改善策が見つかった訳ではなく、まだお互いに相手を欲しているというのが理由だろうか?
お互いの気持ちをぶつけ、相手の考えが解っただけでも収穫と考えるしかない。
きっと、同じような事はまた起こる。

雪の降った翌日、彼女と逢った。
彼女は、朝からもう一人の男性とデートの日であった。
もちろん、デートそのものを楽しむのではなく、セクスが目的である。
夕方までセクスを楽しんで、自宅に帰る前に私と逢う。
その日は、私とはセクスはない。
彼女に言わせると、私に失礼だからという。
彼女なりのケジメなのだろう。
しかし、私の心は複雑である。
もう一人は、家族に内緒で仕事を休み、彼女とセクスを楽しんだあと、夕方別れいつも通りに自宅へ帰る。
目的がセクスだから、完全にセフレ状態だが、彼女はそれを認めようとしない。
相手を好きだからである。
自分が好きならば、相手からどう扱われようが、セフレと思いたくないのだろう。
好きな男性からの愛情に飢えている彼女には、身体だけでも繋がっていれば満たされる時間が得られる。
これは、もう一人の男性だけではなく、寂しさから関係する男性にも同じことがいえる。
セクスの時に慈しみを受ける、その細切れの時間をきっと宝物のように大事に拾い集めて彼女は生きている。
たから、私一人には縛られたくない。
彼女の、そんな満たされる為の行為は虚しい。
満足できるのは一時的なもので、心の寂しさは簡単に埋められるものではない。
自分自身で克服しなければならない。
誰かから与えられるものではなく、自分自身で心を強く持たねばならないこと、愛情を持たぬ相手から得るのは、セクスによる一時的な満足で、それは雪の結晶のようなもので、綺麗だが、掻き集めて仕舞っておくことは出来ない。
宝物はセクスではなく、彼女に注がれる愛情なのだ。
それがあってこそ初めて心の安寧が訪れる。
彼女はそのことに気付かない。
彼女自身がこれに気付くには、まだまだ時間が掛かりそうだ。
そのためには、私は待たねばならない。
例えもう一人の男性と、一日セクスを楽しんでお腹が空いたからと、私と食事して帰るにしても。
彼女が私に逢いたいと思ってくれる気持ちが大事だから。
昨日に続いて雪が舞い始めた。
ノーパン、ノーブラの彼女には辛いだろう。
事が終わって下着を忘れたことに気が付いたらしいが、彼女はもう一人の男性と逢う時にはノーパン、ノーブラである。
そういうプレイを楽しんでいる。
デパートに寄って下着を買ってあげる。
そういうプレゼントは嫌いなのは解っているし、拒まれたが、外は雪、「今度これを着けて見せてくれ」という条件をつけて納得させた。
「もう一人の男性とのデートの時に、この下着を着けて欲しくないなぁ」と、これも条件に付けようかと思ったが、そっちのデートはノーパン、ノーブラなので「まあいいか」と思い直した。
始終手を繋いで歩いて、その繋いだ手が、指先が、この間のケンカなんかまるで無かったかのように握りあう。
心の中に平穏が訪れたのを感じた。