Dupont | 飛行機雲の視点

飛行機雲の視点

その瞬間の一コマ、馳せる想い、写真やそれにみえるシーンなどを言葉に綴ってます。本や歌詞から引用させて頂く場合もあります(その際は引用元を記載します)

「喫煙者が最近は悪者のように見られる。だから俺は、あえて良いライターをもって抵抗するんだ。」
よく行く飲み屋の常連が語っていたのを彼は、ふと思い出した。
彼もまた喫煙者である。
昔の彼はよくライターを無くしていた。当時、zippoライターではあるが飲み屋にいくつ忘れてきたか。
それからは100円ライターを使ってきている。
しかし歳を重ねるにつれ、以前のような飲み方はしなくなった。
そんな時、ふとしたきっかけでDupontに触れる機会があった。
彼は、その時手にした感触を忘れてはいなかった。
タイミングもあったのかもしれない。
彼はやや衝動的に”Dupont”を手に入れた。
質感、質量が堪らなく良い。
煙草1本に火をつける時間がゆっくりと感じられる。
そして、蓋を閉じ肺にふくまれた煙はゆっくりと彼の口元から吐かれてゆく。
photo:01