五体不満足 完全版 (講談社文庫)/乙武 洋匡
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今日はこの本の紹介です。

とは言え,ベストセラーですので,今さら紹介するまでもないと思いますが。


ただ,多くの人が読んだのは,

この完全版ではなく,その前の方ではないでしょうか。


この本では,前の『五体不満足』に加え,

『五体不満足』を出版した後のことも書いてあります。


『五体不満足』(前著)を読んだだけでは,

もしかしたらただのスゴい障害者で終わってしまうかもしれません。

確かにスゴいんですよ。

何て言うか,本当に強い人だな,と思いました。


この本は読んだことなくても,

僕は前に,

「君は目が悪いからメガネをかけているだろう。それと同じで僕は手足が不自由だから車いすに乗っているんだ。」

という内容のことを言っていた,

というのを聞いて印象に残っていたのでした。


本当に強い方だと思うし,両親もスゴい。


ただ,じゃあこの本を読んだからと言って,

もし僕が障害者の子どもを持ったとして同じように接することができる自信はない。

もし学校の先生になって,同じ障害を持っている生徒に,

自信を持たせてあげるような教育をする自信もない。

生まれてくる前に,自分の子どもに手足がないと分かれば,

生んでいいよ,という自信がない。



ただ,この本で,障害児教育や,障害者との接し方については新しい視点を得ることができた。

これは大きな収穫である。


そして,完全版で加えられた部分。

ここでは僕たちと同じように社会進出においての不安が書かれていた。

その部分においては,もはや障害者として彼を見ていない自分がいた。


自分の個性を大切にしたい。


そう思った。

自分にしかできないことをこれから模索していく。


今の仕事の中に,自分にしかできないことってあるのかな。


あとは,マスコミについてもいろいろと書かれていた。

確かに,望んでもいないのにマスコミに駆り立てられるのは辛いと思う。

自分みたいに弱い人間にはとてもできたことじゃないかもしれない。


本当に考えることがいっぱいあった一冊。

前著しか読んでいない方にもお勧めです。

とても安いですしね。


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