成田空港・開港30周年:光陰今昔/11 パイプライン /千葉 | 無料カタログ

成田空港・開港30周年:光陰今昔/11 パイプライン /千葉

運航支える大動脈


 成田国際空港から出発する航空機の燃料は、千葉港から四街道、佐倉、酒々井、富里各市町を経由する全長約47キロのパイプラインで空港まで運ばれる。1日に約1万5000キロリットルが給油され、その分の燃料は夕方から翌朝にかけてタンクに補給される。補給作業を夜間に行うのは、日中は施設の点検作業に充てるためと、電気料金が安い夜間電力を利用するためだ。


 パイプラインは直径36センチの鉄管2本。当初、通常のジェット燃料と共産圏の航空会社が使う寒冷地用のジェット燃料の2種類を運ぶことを想定したためだ。実際に取り扱っているのは「ジェットA1」と呼ばれる通常の燃料のみ。


 燃料は県内の製油所から千葉港まで、タンカーで運ばれてくる。荒天になれば、空港では旅客機の運航への影響が心配されるが、パイプラインの管理を担当する成田空港会社給油事業部の社員は海路の心配もしなければならない。


 保守管理を担当する同部四街道グループの八木純明マネジャーは「パイプラインは腐食防止の塗装を施しており、約50年間は使える。千葉市内の地下トンネルの約8キロは職員が毎日歩いて点検しています」と説明する。


 供用が始まる1983年8月までの5年間は、航空燃料は国鉄のタンク車で成田市土屋の空港建設の資材置き場まで輸送され、そこから空港までの約10キロはパイプラインで運ばれた。当時、茨城県鹿島港からの鹿島ルートと、千葉港からの千葉ルートの二つの陸送ルートがあった。


 84年11月には過激派の襲撃で、穴が開けられたこともあった。八木さんは「タンクには1週間分をためてあり、運航に影響はなかったが、もしかすると足りなくなるかもという不安がよぎった」と振り返る。


出典:毎日新聞