米国で一番ホットなアジア俳優決定 | 無料カタログ

米国で一番ホットなアジア俳優決定

アジアン・エクセレンス・アワードにタランティーノ、セガールも出席


 「アジア映画は一味違う。いつも楽しんでいるよ。この授賞式には友人もたくさん出席しているし、アジアとハリウッドが一緒になってお祭り騒ぎするのもいいだろう? セレブレーションさ!」とご機嫌なのはクエンティーノ・タランティーノ監督。


 23日(水)、米ロサンゼルスのカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で開催された、アメリカの映画やテレビ、音楽、演劇の分野で最も活躍したアジア系俳優を表彰する毎年恒例のアジアン・エクセレンス・アワード授賞式での一幕だ。


 レッドカーペットにスクリーンやブラウン管でおなじみのアジア系俳優がぞくぞくと到着するなか、セレモニー開始直前にはアジアやアジア映画に思い入れの強いタランティーノ監督や、スティーヴン・セガールが登場。スターたちを一目見ようと集まったUCLAの学生たちを熱狂させた。


 司会はハワイ出身のダンサー、女優、歌手で、米人気テレビシリーズ“Dancing with the Stars”の審査員を務めるキャリー・アン・イナバと、米人気コメディ番組“MADtv”のコメディアン、ボビー・リーのコンビ。アジア各国の文化や慣習にまつわるジョークが満載の、笑いの絶えない授賞式となった。


 映画男優賞を受賞したトニー・レオンは、ビデオレターで喜びの言葉とともに、受賞作『ラスト、コーション』のアン・リー監督の素晴らしさをアピール。昨年末に米公開されたアフリカ系アメリカ人家族のクリスマス休暇を描いたコメディ“The Christmas”で映画女優賞に輝いたシャロン・リールは、「自身がアジア育ちで、子育てもアジア」と断言するセガールから、感慨深げにトロフィーを受け取った。


 「アジア人に門戸が開かれていなかった時代から、『人を尊敬すること、自己犠牲の愛』というアジアの美徳を伝え、育ててくれた母がいたらこそ今の自分がある」とスピーチしたテレビ助演女優賞のソーニャ・ソーンをはじめ、すべての受賞者が一様にアジア文化への誇り、苦労してきた両親への感謝の気持ちを述べた。


 また、エンタテインメント業界にかかわらず、アジア系コミュニティを代表する功績を残した人物を表彰する特別部門では、パイオニア賞にYouTubeの創始者スティーヴ・チェン、インスピレーション賞にフィギュア・スケートのアルベールビル五輪金メダリスト、クリスティー・ヤマグチが選ばれ華を添えた。


 「ハーフ・アジアン賞」と銘打たれた特別部門の発表時がクライマックス。タランティーノ監督の前振りから登場したのは、業界屈指のコメディアンで、『ホーム・アローン2』、『50回目のファースト・キス』など、25本を越える映画に出演してきたロブ・シュナイダー。


 「僕はユダヤ人(イディッシュ)とフィリピン人のハーフだから『イディピーノ』なんだ。30年前はアジア系俳優と言えば『ハイヤー、フーッ!』なんてセリフしかなかったけど、いまや少し長めの『シュワシュワシュワシュワー(中国語を真似て)』と言わせてもらえるようにまでなった。今まで、僕がジョークにしてきたアジア人のステレオタイプ・キャラについては謝るよ」と反省のかけらもない調子で、会場を爆笑の渦に包んだ。最後には、「先週のボックスオフィスの1位は、ジャッキー・チェンとジェット・リー共演の(『ドラゴン・キングダム』)だった。(後続のアジア系俳優たちが活躍できるよう)ドアを開けてくれてありがとう!」とまじめな発言も飛び出し、喝采を浴びた。


 さまざまな人種や異文化が同居するアメリカでは、アカデミー賞やゴールデングローブ賞、エミー賞といった全米規模の授賞式以外に、エンタテインメントやスポーツの分野で活躍するアフリカ系アメリカ人を表彰する「BET Awards(ブラック・エンタテインメント・テレビジョン・アワード)」など、各コミュニティに特化した表彰イベントが行われる。今やさまざまな人種に門戸が開かれているハリウッドでは、スポットライトを浴びるアジア系俳優の数も少しずつ増えてきている。日本人俳優やタレントの活躍にも大いに期待したい。


 授賞式の模様は、米テレビのE!エンタテインメントにて、5月1日に放映予定。


 * 主要各部門の受賞者は以下の通り。



<映画部門>


【作品賞】
『ラスト、コーション』(アン・リー監督)


【男優賞】
トニー・レオン(『ラスト、コーション』)


【女優賞】
シャロン・リール(“This Christmas”)



<テレビ部門>


【主演男優賞】
B・D・ウォン(“Law & Order, SVU”)


【主演女優賞】
リンゼイ・プライス(“Lipstick Jungle”)


【助演男優賞】
レックス・リー(“Entourage”)


【助演女優賞】
ソーニャ・ソーン(“The Wire”)



<特別部門>


【ハーフ・アジアン賞】
ロブ・シュナイダー


【パイオニア賞】
スティーヴ・チェン


【インスピレーション賞】
クリスティー・ヤマグチ


出典:Variety Japan