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年明けから徐々に読んでいた本です。

まさに読んでいて主人公のシュウジが闇へと疾走して行く様を目の当たりにして行く様な話でした。

重松氏の著書はまだハートウォームな物しか読んだことがなかった為、こういう一面もあるのかと。

以前読んだ、『悪人』吉田修一著に似た感じが有りましたが、それよりダントツにディープでした。

実際、読んで行く内に私自身もささくれ立つ気分を覚える程のものでした。
シュウジにとって救いとは?
彼は解放されるのか?

語り部は、主人公を"おまえ"という呼び名で進んで行きます。

何も無い街、沖と浜との住民が蔑み合う場所が舞台です。

ある日、沖ではヤクザの絡んだリゾート開発が始まり、両地区の均衡が崩れて行きます。

強引な土地買収が始まり、浜に住むシュウジの家族にも徐々に影響が及びだします。兄、父、母が崩れて行きます。

勿論、シュウジにも大きく波及し地獄の様な毎日を送ることとなります。

彼の拠り所は、沖に引越しして来た神父と聖書。あと沖に住む走る事が好きな少女エリだけだった。

下巻からは、魑魅魍魎としたシュウジの"つながるひと"への激しい衝動、疾走が始まります。

この本、大変ヘビーでした。
マラソンをしている時の様に苦しみを噛み締め到達した先には?
って感じです。
覚悟がある方は、一読して欲しいです。