ふと、どこからか、人生ゲームのルーレットを回す
「ぶぅーっ」という音が聞こえたような気がするJetboyです。

 

今回の変は、昼飯に入った寿司屋で起こったトホホな出来事です。

 

「トホホなお店2 寿司屋にて」

 

もうすぐ時計が14時を指そうとしていました。


「腹減ったな」


当時勤めていた小さな会社の社長が、
横で運転している私に言いました。


「そっすね、どっか入りますか?」


「そやな、会社の近所の寿司屋行こか」

 

この社長のひとことで、遅めの昼飯は寿司屋に決定。


会社に車置いて、歩いてその寿司屋に行くことになりました。

 

昼から寿司かと期待していた私でしたが、社長に連れられて
入った店は、私の想像とは少し違って、
確かににぎり寿司もあるんだけど、昼はうどんとちらし寿司の
定食がメインで、夜が寿司メインのお店でした。

 

カウンター席がズラッと並んでいて、カウンターの前は
間仕切りのないお座敷エリアがあるお店。


カウンターの中には、はまちや鯛なんかが泳いでいる
水槽があって、その前にこの店のオーナー兼板前って感じの
おっさんがおりまして、「いらっしゃい!」と意気のいい声で
私達を迎えてくれました。

 

しかし、店はというと
昼の部は3時までらしく、客は誰もいませんでした。

 

社長と私は、店がガラガラだったので2人だけど
お座敷席を利用。

 

するとかっぽう着を着た、おばさんがお茶を持って店の奥
から現れました。

40後半の、おでこ全開で髪を後ろで束ねた
私人生に疲れてますって感じの

ちょっと小綺麗な化粧してる痩せたおばさん。

 

「いらっしゃい、何にされます」

 

おばさんに聞かれ、

社長は「鉄火巻きとうどん」
私は「ちらし寿司とうどん」を頼みました。

 

先に、社長の方が出来上がり運ばれてきました。

 

「先、食うぞ」 「あ、どうぞ」

 

社長が先に食べ始めました。鉄火巻きをパクパク食ってます。
すごい勢いで食ってます。

 

なんだか俺のは遅いな~と思っていたら、社長の携帯がなりました。

 

「・・・うん、・・・はい、わかりました。すぐ出しますわ」

 

社長はそう言って携帯を切るなり、

「○×の件、見積もり早く出してくれ言われたし、先会社に
戻るから」 と私に告げて
「これ払っておけ」と、2つ合わせた額は1980円でしたので
私の分も合わせた額として千円札2枚をおいて社長は店を出ました。

 

社長が店を後にしてから私の「うどん+ちらし寿司」が到着。

私は広い店内で1人淋しくそれを食べることになってしまったのです。


しかも「ふぁあぁぁぁ」板前さんが大きなあくびをして店の奥に
ひっこんでしまいました。


店内には、私と幸薄い表情で、こちらのお茶をいつ注いでやろうかと
レジのところからチラチラこちらを伺っているおばさんと私の2人きり。

 

コチコチコチコチコチコチ・・・・時計の音がミョーに耳障りです。


ずずずず~っ、うどんをすする音

・・・モグモグモグモグ・・・
クッチャクチャクッチャ・・・ゴクン


あぁ静かな店内に
俺の噛む音や飲み込む音が、なんだか生々しく響いています。


いくら「生」好きな俺でも、こんな生々はヤです(爆)

 

変な孤独感と戦いながら、
とりあえず食べきった私は、もうお茶も全く飲まず、自分も早く
会社に戻ろうとガバッと立ち上がりレジに急ぎました。

 

私が急に立ち上がって、ツカツカツカとレジの方に向かってきたので
予想していなかったおばさんは「ハッ」とした表情になりました。

 

「はい」と突き出すようにお金を私に出され、
「あ、あぁ」とちょっとのけぞるような仕草でそれを受け取りました。

 

この店のレジは、丁度お客様に背を向けて打つところに
設置されていましたので
おばさんは慌ててお金を受け取ると私に背を向けました。

 

私の「急ぎモード」な態度に、かなり焦りながらレジを打つおばさん。


こっちをちょっと見つつ、焦ってすみませんという
態度をしながらボタンをぎこちなく打ってます。


ピッ、ピッピッと打ちながら、最後の合計を押そうとする直前に

「あ、領収書くださいね」と私が言いました。

 

私も急いでいたからでしょうか、
割と大きめな声が出てしまいました。

 

その声に驚いたのでしょうか。
おばさんはビクッ!としました。


きっとその時、驚いて腹筋に力が入ってしまったのでしょうね・・・

 

「・・・・んん~」

 

静かな店内に、人が何かを聞かれて聞こえなかった時に返す
んん?という発音と全く同じ音の

「屁」をおばさんはこがれたのでした。

 

「え」

私は驚いて顔と体が硬直しました。

 

「屁・・・?」

 

一応、まさか寿司屋で自分が「屁」をかまされるわけがないでしょうと
念のため疑ってかかる私でしたが


括約筋を戻しきれなかったのでしょうか・・・


おばさんは、小刻みに体を震わせながら

 

「んんん~、んぴ・・・ぷぷちぃぃぃ・・・・・・・・んぷ」


と、おそらく我慢されていたものを全部出し切ってしまわれたのです。

 

最後の方の「ぃぃぃ・・・・・・・・・んぷ」はかなり小さな音
だったのですが、店が静かだったせいで全部聞こえました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・し~ん


レジ前で屁をかまされ呆然と立ちつくす私。


指が「合計」指したまま固まって全く動かないおばさん。

 

・・・固まり続ける2人の大人。

 

 

「はっ」と我に返った私でしたが、

どうしようもないこの空気。

 

「ええっと・・・んんっと、領収書はいいから・・・
あとおつりもいいから・・・」とやっとの思いで言って

「はい、ありがとね」
と店の扉を開けました。

 

出際にちらっとだけ、おばさんを見ましたが
・・・まだ固まったままでした。

 

「屁」、恥ずかしかったんでしょうね。


それとも動けないということは・・・腹の調子悪くて・・・ちびっ・・・


あ~やめときましょう。


真実は、はまちと鯛だけが知っているということで・・・・・・。