今日、仕事中6時間ほどズボンのチャックが
開いたまま過ごしたJetboyです。
今日の変は、昼飯に入ってガックリしたお店のお話です。
「トホホなお店」
大坂の仕事が多くなったので、簡易事務所を構えようと
マンションを物色していた時のお話です。
私達の会社は京都だったのですが、上記理由で
実際大坂に出かけて、色々とマンション見学を
していました。
そして、その日は15時頃にそれも一段落し、
遅くなったけど昼飯を食べようかとことに
なりまして、じゃ何食べるって感じで、歩いていました。
私と、上司と後輩の女子社員の3人で、あれ食べる
これ食べよっかと談笑しながら歩いたのですが
行けども、行けども「食べ物屋さん」がないのです。
大坂が不慣れなこともあり、なんだか倉庫街みたいなところ
に足を踏み入れてしまったみたいでした。
「うわ~、この辺りは食べる店はないでしょう」
「そうやなぁ、ちょっと引き返そうか」
私と上司がそう言ったとたん、女子社員が
「あ、あそこにお好み焼き屋さんがありますよ」
と叫びました。
「ん、何処?」
見ると、倉庫街とマンションが隣接している一角に
1.5階建て立てのようなイメージの木造の店舗があり、
店の前に「お好み焼きの店 ○×」と電飾看板が
出ていました。
・・・建物は古いけれど、看板はやけに新しくて、
なんだかどっちかわからないような、ミョーな
店構えだったんです。
私は本能的に「やばい・・・」と思ったのですが、
上司の「大坂のお好みはうまいで」
のひと言でその店に入ることに決まってしまいました。
女子社員なんか、うれしそーに早歩きになっちゃって
「私、ミックスぅ」とか言ってます。
上司も「あ~腹減った、俺もミックスにしよかな」
なんて言いながら2人は
私よりう~んと先にさっさと店に入ってしまいました。
「あ、待ってくださいよ~」追いかける私。
嫌な予感はするけれど、まいっか的ノリで入店しました。
店の中は、こぢんまりとしてまして
カウンターと鉄板が一体化となった席が4席。
あとは4名掛けの鉄板席が3卓だけ。
上司と女子社員はカウンター席に陣取ってました。
他に客はゼロ。
「あれ?お店の人は?」聞く私。
「いないんですよ」
「すぐ来るって。こういう店がうまいんや」
上司がそう言った矢先に、店のトイレがジャーと
流れる音がしました。
驚き振り返る私達。
扉が開き、中から小さいお婆ちゃんが出てきました。
「おぉいらっしゃい」
予感的中。
いい出汁が取れそうなお婆ちゃんです。
マジ80歳くらい。
トボトボカウンターの中へ歩いてきます。
トイレから登場だし・・・
3人とも一瞬ひきましたが、この店に決めた
上司は自らの不安をかき消すように、
「お婆ちゃん、みんなミックスでええわ。
それから俺はコーラちょうだい」
と威勢良くお婆ちゃんにオーダーを通しました。
「へぇ」お婆ちゃんは頷きました。
ミックス700円、コーラは400円。
お好み焼きはまぁこんなもんかなですが
コーラは高いのでは?という価格設定。
お婆ちゃんは鉄板に火を入れ、そして
カウンター奥の冷蔵庫へ向かいました。
・・・そして、真の「トホホ」はここから始まるのでした。
冷蔵庫から1.5リットル入りの
コーラのペットボトルとコップを出してきた
お婆ちゃん。
「婆ちゃん、お好み焼き作るから、これ自分で
入れといて」
大人がアホな子供に言い聞かすように
そう言って上司にペットボトルとコップを手渡ししたのです。
「え?」
目を見開いて驚いている上司。
見るとペットボトルには5分の1くらいコーラが
残っていました。
涼しげなグラスに氷が入っていて、レモンが
浮かんでいて、ストローが付いてコーラ400円
ならわかるけど
ペットボトルまんまで渡されると
スーパーで買えば1.5リットル300円くらいで
まるまる1本買えるし・・・と思ってしまいます。
「まーまーまー、こんなこともあるから」
気を取り直して、上司が平穏に平穏にという
ポーズを取っています。
でも一番平穏にするのは実はあんたでしょと
ツッコミたくなる表情。
そこに、ガラッと戸が開いて
もう1人お客さんが入ってきました。
185㎝くらいのすごいでかいスーツ姿のおっさん
でした。
一瞬プロレスラーか!と思うでかさ。
頭がかなり薄くて、それからマスクしてました。
やけに姿勢が良くて、直立不動って感じ。
そのおっさんは、私の横に座りました。
心の中で「でかいし、狭いしぃ」とか思いながら、
まー鉄板に火が入ってるからしゃーねーわなと
納得はしてました。
でも、後ろは全部「席」が開いてるのに、
窮屈なカウンターに大人が4人座って、
焼き上がりを待つる姿はどことなくおマヌケな構図です。
なんかヤだなぁとため息つきたくなりました。
「何にしまっか?」お冷やを渡しながら聞くお婆ちゃん。
「・・・ミックス」マスクしたままおっさん。
「へぇへぇ、皆ミックスですなぁ」
そう言いながら、厨房でお婆ちゃんがネタを仕込み始めました。
おっさんはコホッコホッと軽く咳こんでます。
軽く風邪ひいてる感じ。
・・・やがておっさんはマスクを外し、
目の前のお冷やを飲もうとしたのです。
そして次の瞬間、とんでもないことを
おっさんはしでかすのです!!
彼は水を一口に入れた途端、むせたのか、喉の奥が
大きく「ゴボッ」と鳴りました。
びっくりしておっさんの方を見ました。
普通なら、その場で一口飲んだ水が口元でこぼれる
だけで済んだのでしょうが
彼は、口元でこぼれることを阻止しようと無理矢理
口をすぼめ閉じたのです!
しかし、喉奥からこみあげてくる圧力の方が勝っていたので
硬くすぼめた口から水が一気に飛び出ました。
「ぷぶぅぅぅぅぅぅっ」
静かな店内に、「子供がおならを真似た時のような音」が
虚し~く響きました。
彼のすぼめた口から、丁度鉄砲魚が出した水のように
細い放物線となった水が・・・
目の前の火が入った熱い鉄板めがけて放たれました。
ジュジュ~ジョワワワワ・・・
おっさんからはき出された水達がすごい音をたてて
鉄板上で小躍りしました。
湯気がモワワワ~と立ってます。
小さな音でショワワワ~と鳴ってます。
私ら3人がびっくりして唖然として見つめたんですけど
おっさんは何事もなかったように
水が蒸発する鉄板を前に姿勢良く座ってました。
そして最後の結末は・・・
ああぁぁ、お婆ちゃんみんなのお好み焼き作るのに
なんでおっさんの前で全部作るのよ・・・
ショワワワ~って鳴ってたあたりに
ちょっと私の分、触れてるじゃない・・・
その後・・・私達、おっさん、お婆ちゃんの
誰もしゃべることなく、静かにお好み焼きを
召し上がりました。
・・・・・・味は良かったかな「トホホ」