前に 訪問診療のドクターが
母を訪ねて下さった時に
「最近 どうですか?」と
聞かれ
「ウクライナが 心配ですね」と
母が 答えました。
「世界情勢のことを 気になさるなんて
すごいですね」。
今年96歳の 母、得意そうでした。

それから 何か月も
似た 質問をされる 度に
「ウクライナが、、」と
言っていました。

最近 ウクライナの話題は
下火に なりました。
代わりに レバノン情勢が
トップで 報じられることがあります。
母の得意とする エリアです。
昨日 ケアマネージャーさんに
具合を 聞かれ
てっきり「レバノンが 心配です」と
言うと 思いました。
言いませんでした。
「変わったことは ありません」と。

ケアマネさんが 帰られたあと
「今 レバノン大変ね」と
私が 水を向けました。
「レバノンのこと
何も 思い出せないのよ」。
母は 30-40代のかなりの部分を
レバノンで 過ごしています。

市場まで ひとりで食材を 買いに行ったとか
それで 日本料理を作り 大勢の人に振る舞った、などは
つい 最近まで 繰り返し聞かされた
母の 自慢話です。
それらを 覚えていないようです。


今 よく 話題にするのは
子供の頃のことで
5人姉妹で 庭でお好み焼きを 作った話や
仕事帰りの祖父と 待ち合わせて
外で 食事をしたこと などです。

子供時代の楽しいことを たくさん覚えているのでしたら
それはそれで 良いのかも知れません。

暑かったので
おやつは 冷たいものにしました。