ジンバブエ共和国


アフリカ南部内陸に位置し、モザンビーク、ザンビア、ボツワナ、南アフリカに隣接。イギリス連邦の元加盟国。


外務省:ジンバブエ共和国 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/zimbabwe/data.html

CIA The World Factbook Zimbabwe https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/geos/zi.html

Mining in Zimbabwe http://www.infomine.com/countries/zimbabwe.asp


数値は「CIA THE WORLD FACTBOOK」より

人口: 12,382,920(2008年推定)

人口増加率: 0.568%(2008年推定)

平均寿命: 39.73歳(2008年推定)

合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に生む平均的子供の数): 3.03(2008年推定)

成人のHIV・AIDS罹患率: 24.6%(2001年推定)


政治的経緯


第一次世界大戦後にイギリスの植民地に。1960年代から黒人独立運動が広がるが、1965年に白人を中心としたローデシア共和国が成立。人種差別政策が遂行される。黒人勢力はゲリラ戦を展開。1980年にイギリスの調停でジンバブエ共和国が成立。ムガベ氏が初代首相に就任し現在まで権力を握り続けている。


経済的経緯


白人の大規模農法による農業国家であったが、土地の強制収用が行われたことにより農業の効率性が失われる。経済システムは崩壊。2002年度の経済成長率は-12.1%。2007年に実施された都市合理化計画で、貧困層住民70万人の住居・ビジネスが破壊された模様。現在までハイパーインフレーションが続く。原油・天然ガス生産はなし。金、鉄鋼石、石炭、銅、ニッケル、錫、クロム、アスベスト、バナジウム、リチウム、プラチナを産出。特に金の生産が重視されている。南アフリカへのドラッグ輸送の中継地として利用されている。


数値は「CIA THE WORLD FACTBOOK」より

GDP: 22億1100万ドル(2007年推定)

GDP成長率: -6.1%(2007年推定)

失業率: 80%(2005年推定)

貧困ライン以下の割合: 68%(2004年)

消費者物価インフレ率(政府発表): 10,453%(2007年推定)(実体は不明)


直近


3月29日のジンバブエ大統領選後、現ムガベ政権が態度を硬化。警察が野党事務所を強制捜査。ムガベ政権は野党への弾圧を強化し、各地の収容所で関係者を拷問。野党指導者がオランダ大使館に保護される。候補者ムガベ氏のみの決選投票が実施される。ムガベ大統領がそのまま勝利宣言して政権に居座る。現政権を承認することを条件に野党組織との交渉に前向きな姿勢を見せる。


ジンバブエへの制裁措置


ブッシュ大統領が国連に制裁を要請。「見せ掛けの選挙」と非難。遅すぎた感もあるが、各国に先駆けての制裁措置要求は評価に値すると思う。


アフリカは混沌としている。しかし混沌としているからこそ政治の安定化は確実に成長に結びつく。西欧諸国はアフリカを植民地化した経緯があり、現政権に対する調整力に限界がある。現にムガベ大統領は反政府活動家を白人主義と結びつけて弾圧。直接介入は難しい。


中国も資源確保にアフリカに進出している。だが中国人は進出先に中国の生活様式を強引に持ち込んでいるため、現地で軋轢を生んでいる。ジンバブエも中国の進出先の一つ。ここ数年で両国は急速に接近した。世界的なムガベ政権封じ込めの中、中国政府は資金と兵器を供給している模様。ムガベ政権の人権侵害を問題視している西欧諸国は、中国政府にムガベ政権を直接支援しないよう求めている。


アフリカと歴史的関係が希薄な日本。利害関係も少なく意見を言いやすい環境。日本の機関が何らかの意思を世界に向けて発信しても良いのではないか。ジンバブエ危機は洞爺湖サミットの議題に上ると見られるが、有効な解決策を提示できるかは疑問。


ジンバブエのトラベル事情


媒体によって警告レベルが異なる。「滞在には注意が必要」という程度のものから「絶対に行くな」というものまである。著名な観光地「ビクトリア・フォールズ」への経路も「安全」から「危険」まで様々。思っていたより警告レべルは低いような気が……。一時的な政治的緊張の高まりと考えられているのだろうか?食糧・ガソリンの供給は限られているので注意が必要。