歴史上のタブー中のタブー、
マリアがアモンやヨシュア(=イエス)の母である事は間違いないのですが、
いったい誰が父親か…
という事が今まで秘密にされていました。


当時のローマ兵だとか、
ヘロデ王だとか、
洗礼者ヨハネの父親(祭司:ザカリア)だとか言われていますが、
全部違います。


マリアが処女懐胎したというのは、
後の権力者が作り上げた作り話です。


前回Wさんが言ったように、
ヨシュア(イエス像)を神秘的な存在にしたかった事もありますし、
教会にお金を呼ぶための策でもあったのですね。


処女懐胎というのは、
後のキリスト教を利用しようとする権力者たちが、
聖職者に禁欲の強制と、
結婚させないようにするために作られた話だったのですね。


処女懐胎という事にしないと、
当時の教会権力者や支配者にとって、
非常に都合が悪かったからなんですね。


処女で子供が生まれるなど、
神の大宇宙の法則、
生命誕生の法則から外れます。


神が作った法則を、
神自ら破ることは絶対にないのです。


では、
これからが物語(ビジョン)の本番です。

 

 

アモン誕生


…時は紀元前7年、
マリアは15歳の可憐な乙女だった。


宗教心の厚い、
父エホヤキムと母アンナの一人娘で、
大切に育てられた。

(※箱入り娘=おはこ=18番=十字架に人=阿弥陀)


黒髪は長く目は大きくて麗しく、
誰に対しても明るく優しく接し、
近所では評判の美しい女性に育った。


ある日、
エルサレム郊外にある叔母さんから手紙が届く。


幼い頃からマリアを可愛がっていた、
エリサベトからである。


「マリア、
とうとう神さまが私の願いを聞き入れて下さって、
私たちに赤ちゃんを授けてくれたわ。
是非生まれる前に遊びに来て。」


手紙を読んでマリアは。


『本当に?…うわー、やったー!
お母さん、明日エリサベト叔母さんの家に行っていい?』


母アンナは微笑みながら、
「50歳過ぎてるのに…、奇跡が起きたのね!」と言いながら、
二つ返事で了解した。


はやる気持ちを抑えながら旅支度を済ませ、
翌朝一番に出発した。


マリアの住むナザレからエリサベトの住むエルサレムの郊外には、
マリアの足では6日間も掛かった。

 

やっとエリサベトの家に到着し、
感動の再開を果たした。

 

『叔母さん、主の力は偉大ね!
絶対に丈夫な良い子が生まれるわ。』

 

「マリア、
主が仰った事は必ず実現するのよ。」


『えっ?主が仰った?』


「そう、主が現れて告知されたのよ。
男の子で、ヨハネと名付けなさいと。
あっ!またヨハネが動いたわ。
マリアが家に近づくたびに大きく動くの。
まるで踊りながら喜んでいるみたい…。」


『ふふ、…でもすごいわ。
主から告知されたなんて…』


「実はねマリア、
私、毎朝、教会に行ってお祈りしてたのよ。」


『えっ、どこの教会?
私も明日連れてって、お願い!』


「町の大会堂は少し遠いから、
近くの山里のユダの教会よ。
じゃ、明日の朝一緒に行きましょう。」


そして二人は翌朝、
山里にある小さな教会に向かった。


教会に向かう丘の道には、
一面色とりどりの野草の花が生い茂り、
まるでこの世のものとは思えない美しさに、
マリアは何度も足を止めた。


そしてようやく教会の屋根が丘の中腹に見えた。


百花繚乱の花に囲まれ、
なだらかな丘にたたずむその小さな教会は、
まるでお伽噺に出てくるような、
山小屋風の建物だった。


小鳥たちが二人のお客を歓迎するかのように、
二人の頭上を飛び回っていた。


それはまるで大楽章を奏でるように、
小鳥たちのオーケストラを聴いているようだった。


入口を開けると、
木漏れ日が会堂に差し込み、
幻想的な雰囲気を醸し出していた。


中には朝も早いので誰もいない。


マリアは言う。


『うわぁ、
きっとここなら主が降りてきそう…』


二人は祭壇に向かってひざまずき、
ただ静かに主の恵みに感謝を捧げていた。


するといつの間にか二人の後方に、
同じように祈っている若者がいた。


エリサベトはマリアに小声で、
「この教会のラビよ」と囁いた。


振り返ると28歳くらいの若さだろうか、
精悍な顔立ちをしており、
ラビの名前はレメクと言った。


朝の木漏れ日がレメクの横顔を照らし、
マリアには衝撃が走るほど神々しく見えた。。

 

 

今日はここまで。