昨日のファースト・デイに観てきました!
このジャンルのものを映画館で観る事はほとんど無いんだけど、この数日間ここでの皆さんのブログを観ていたら映画館に行きたくなりました。
 
これは素晴らしい!流石アメリカ。この手の映画はこの国には敵わないですね。
それを更に「セッション」のデイミアン・チャゼル監督が魔法をかけるような味付けをしてくれているわけです。
 
オープニングから心を完全に持っていかれましたよー!
渋滞中のハイウェイで全員が車から出てきてパフォーマンスするシーンは凄かったです。
アクティブで巧みなカメラワークで長回し!この時点で降参です。
 
勿論この後も踊るシーンは色々と出てくるのですが、そればっかりじゃない、むしろそのあたりは少な目?で、通常の映画寄りってところが自分には良かったです。
そのそれぞれのシーンの歌声がシャウト、ヴィブラート、全力で!・・・というわけではなく、むしろ控えめで囁くような感じが多く微妙なブレスも聴き取れた箇所が多かったのがとても心地好かったです。
主演の2人のパフォーマンス力がとても高かったこそ味わえた心地好さだったのでしょう。
ライアン・ゴズリングが吹き替え無しでジャズピアノを弾いていたのには驚かされました。
こないだの「ブルーに生まれついて」のイーサン・ホークに続き、こんな短期間で俳優さんの努力を感じられた事にも感謝です。
エマ・ストーンも歌が上手く、ストーリー展開に併せて洗練されていく様はゾクゾクっとしました。ラストのほうでの最後のオーディションで歌った自分の叔母さんのことを歌ったときの歌と演技は素晴らしいものがありました。オスカーの決め手となった要素の半分はこのシーンではないかと思います。
 
こちらは洗練された後のエマちゃん。
ん~綺麗。
 

 
 
あと演出面では所々に往年のハリウッド作品のオマージュが。
個人的には地味なところですが「カサブランカ」のように地球儀とおもちゃっぽい飛行機の模型でアメリカからフランスへ行きましたという説明をするところが好きです。
 
ストーリーは解かり易くラストのほうはミュージカル映画しか出来ないような演出、仕掛けなんかなと思いました。
誰もが経験がある懐かしい音楽を聴くと当時の出来事や当時の恋人を思い出し、そこから空想、妄想する・・・このあたりに理想と現実、スウィートとビターを織り込んであるわけですねぇ。ライアンの切ない表情で更にほろ苦い味付けを。
ニクい!ニク過ぎる。。
 
いやぁ、とにかく夢心地な128分。そして満腹になりました。ご馳走様でした。