脂肪注入は、単にボリュームを補う施術ではありません。
注入した脂肪が新しい部位で安定して生着し、時間が経っても自然な立体感を保てるかどうかが、結果の満足度を大きく左右します。実際の診療現場では、同じ方法で脂肪注入を行っても、生着の状態やボリュームの残り方に差が出るケースが少なくありません。その差を生む代表的な要因の一つが「喫煙」です。

脂肪注入後の生活習慣の中でも、喫煙は結果に直接影響を及ぼす重要なポイントとして注意が必要です。

脂肪注入の成否を決める最大のポイントは「生着」です。


注入された脂肪は、単なる詰め物ではなく、血流によって酸素や栄養を受け取らなければ生き残れない“生きた組織”です。施術直後の脂肪にはまだ自分自身の血管がなく、周囲の組織から血流を受け取りながら、少しずつ新しい環境に適応していきます。この初期段階で血流が十分に確保されるかどうかが、生着率を左右する重要な要素になります。

ここで問題となるのが喫煙です。
喫煙に含まれるニコチンには血管を収縮させる作用があり、喫煙後は末梢血流が一時的に低下します。脂肪注入後の回復初期は、注入した脂肪ができるだけ多くの血流を必要とする時期ですが、このタイミングで血管収縮が繰り返されると、脂肪に供給される酸素や栄養が不足しやすくなります。その結果、脂肪が十分に生き残れず、吸収されたり萎縮したりする可能性が高くなります。

特に脂肪注入直後から数週間は、生着が決まる非常に重要な期間です。
この時期に血流が不安定になると、脂肪が周囲の組織とつながるプロセスがうまく進まず、結果としてボリュームの維持力が低下することがあります。多くの場合、この影響はすぐに現れるというよりも、数か月後に「思ったよりボリュームが減った」「左右差が気になる」といった形で徐々に表れてきます。

喫煙の影響は血管収縮だけではありません。
喫煙は全身の組織修復能力にも影響を与えます。術後には微細な炎症反応と再生過程が同時に進行しますが、喫煙はこのバランスを崩しやすく、回復環境を不利にします。その結果、脂肪注入部位だけでなく、周囲の皮膚や軟部組織の回復も遅れやすくなり、脂肪が均一に定着しにくくなる要因となります。

また、皮膚状態への影響も無視できません。
脂肪注入の自然さは、脂肪そのものだけでなく、皮膚の血流や弾力とも密接に関係しています。喫煙によって皮膚の血流が低下すると、肌のハリや再生力が落ち、注入した脂肪によるボリューム感が十分に活かされない印象になることがあります。同じ量の脂肪を注入しても、皮膚状態によって仕上がりの見え方に差が出る理由の一つです。

「少量の喫煙なら問題ないのでは」と考える方もいますが、脂肪注入後の生着初期では、わずかな血流低下でも結果に影響を与える可能性があります。喫煙の頻度や量に関わらず、喫煙そのものが血管収縮を引き起こす以上、術後の回復期には注意が必要です。特に生着が安定する前の期間では、喫煙による影響が積み重なって結果に反映されることがあります。

韓国イルゴンゴン美容外科では、脂肪注入の結果を短期的な変化としてではなく、長期的に安定したボリュームを維持できるかどうかという視点で考えています。そのため、施術そのものだけでなく、術後の生活環境や回復条件も重要な要素として捉えています。喫煙はその環境を不利にする要因の一つであり、脂肪注入後は一定期間、喫煙を控えることが結果の安定につながると考えています。

まとめると、脂肪注入後の喫煙は血管収縮を通じて脂肪への血流供給を妨げ、生着率の低下につながる可能性があります。これは脂肪注入の持続性や自然さに直結する問題であり、単なる生活習慣の話ではありません。脂肪注入の満足度を高めるためには、施術内容だけでなく、術後の回復環境全体を意識した管理が重要になります。

X

LINE

Instagram