今回はCROSS POINT製品の長野電鉄8500系(8501・T1編成)です。

 

 

パッケージ

東急8500系の非軽量車が製品化され、譲渡車の長野電鉄8500系も新規製品として登場しました。GMブランドからは8503編成(T3編成)が、CROSS POINT製品からは8501編成(T1編成)が製品化されました。

 

商品情報

・品番:10500

・デハ8501-サハ8551-デハ8511の3両セット

・ライトユニット搭載

・コアレス動力搭載

・ユーザー取り付けパーツ、ステッカーが付属

・1箱19800円

・2024年6月発売

 

実車情報

2005年より2000系、3500系非冷房車を置き換えるために東急電鉄より譲受した車両です。

8500系を3両編成化し、ワンマン運転対応化、ドアチャイム、車内表示器、ドアレールヒーター取り付けなどの改造を受けて6編成が導入されました。8501~8503編成までは東急時代の8601~03Fが、8504編成は8505Fを、8505編成は8624Fを、8506編成は8624Fの中間車を改造した車両となります。

抑速ブレーキを搭載していないため、信州中野~湯田中までの勾配区間に入線できないため、本形式は長野~信州中野までの運用となります。

 

レビュー

〇湯田中寄り先頭車 デハ8501

デハ8501

湯田中寄り先頭車のデハ8501です。車号は東急時代と変わらず、種車は8500系デハ8501です。

外観はほぼ変わりませんが、赤帯は東急時代より少し暗めの長電ワインレッド、Hゴムは白色化された2014年から2022年ごろの姿が製品のモデルになっています。

 

 

正面

非軽量車はエコノミーキットのみとなっておりましたが、近年完成品モデルで発売されました。

車番(8501)、ワンマン表記、編成表記(T1)が印刷済み。行先表示と種別、運行番号部分はステッカー選択式です。

幌枠と本体の銀色も違う色で塗分けられています。

床下にはATCアンテナやジャンパ栓受が取り付けられていて、非軽量車の製品化の際に新たに制作されたパーツとなります。ディティールがよくてGOODです。

 

 

側面

優先席、行先表示はステッカー式。車番、車紋は印刷済み

床下機器は既存の4136Aが使用されています。運転台下に機器がつくだけで密度が上がっていいですね。

 

 

妻面

ドアコック、昇降用ステップ、パンタ配管、雨どいがモールド表現されています。

 

 

屋根

クーラーは白く塗装されております。パンタグラフは小型のものに変更されており、ヒューズ箱は初期型のものが取り付けられています。クーラー間に移設された避雷器もちゃんと再現されていてGOODです。

 

〇中間車 サハ8551(M)

サハ8551

中間車のサハ8551です。種車はサハ8903で8603Fの3号車に組み込まれていました。

 

 

妻面(湯田中寄り)

譲渡時に風の通り抜け防止のため、既存車と同様の貫通扉を増設しました。

昇降用ステップがはしごになっているのは東急時代にIRアンテナを搭載していた名残になります。非軽量車が製品化された際、貫通扉だけ別パーツ化されて後付けできるようになりました。

 

 

側面

車端部に車いすスペース表記を貼ります。弱冷房車表記は窓に貼るタイプになります。

床下機器は非軽量車製品化に合わせて新規製作された部品となります。補助電源装置がSIVではなく、初期車などで使用されたMG、MG関係の機器が取り付けられています。長電はT4編成までMGなのでこのパーツが作られたのはうれしいですね。

8090系を作るときにも使え、秩父鉄道7500系が再生産されたときはこのパーツが使われたため、より実車に近くなりました。

 

 

妻面(長野寄り)

こちらも貫通扉が増設されています。

 

 

屋根

屋根肩部には埋め込み式ランボードが成型されています。

 

○長野寄り先頭車 デハ8511

デハ8511

長野寄り先頭車のデハ8511です。種車は8601Fのデハ8601です。

T4編成までは編成中にパンタグラフが1基となっていて、T5編成からはパンタ離線対策でパンタグラフが2基搭載となり、長野寄りの車両にもパンタグラフが増設されました。

 

 

正面

基本仕様は湯田中寄りと変わらず。ジャンパ栓受の位置が車掌台側(向かって左側)に変更されています。

 

 

側面

床下機器は4136Bが使用されています。CPや蓄電池箱が取り付けられています。

 

 

妻面

妻面はドアコック、昇降用ステップがモールドで表現されています。

 

屋根

 

1編成導入

鉄コレではT2~T4編成が製品化されており、GMからはT3、CPからT1編成と初期型タイプが勢ぞろいとなりました。

T5編成以降はいまだに製品化されず(T6編成用のパーツはあまぎモデリングイデアより製品化)というところで改造等で製作する必要があります。

8500系初期型がまだ活躍していますが、2028年ごろまでに省エネ車両に置き換える計画を発表しており、この車両も置き換えられる予定となっています。

完全に引退するまでにまた乗りに行きたいですね。