今回はKATOの205系3100番台(旧ロッド)です。
パッケージ
パッケージは小型ブックケースです。
旧ロッドは床下機器が黒色時代のものになりますが、2010年以降に発売された製品は床下機器が灰色化されたものがモデルとなります。
ほか、ラウンドハウス扱いで2WAYシート車、マンガッタンライナーⅡラッピング車が発売されました。
今回は床下機器が黒色の旧ロッドになります。
商品情報
・品番:10-257
・1号車:クハ204-3114
2号車:モハ204-3114(M)
3号車:モハ205-3114
4号車:クハ205-3114の4両セット
・車番印刷済み(モデルは仙台電車区宮城の派出所の仙センM14編成)
・ライトユニット搭載
・ユーザー取り付けパーツ、ステッカーが付属。
・1箱13090円
・2005年7月発売
実車情報
JR路線で東北地方唯一の直流電化区間、仙石線で活躍する車両です。
E231系の投入に伴う205系の広域転配によって発生した中間車を種車として運転台を設置し、クハ205形にはトイレを設置、各社のドアレールヒーターや耐雪ブレーキ装置を追加した耐寒地仕様に改造されました。
一部編成のモハ205形には霜取運転用にPS33形シングルアームパンタグラフを増設しました。
ロングシートとクロスシートに転換できる2WAYシートを搭載した編成や宮城県出身の漫画家 石ノ森章太郎作品のキャラクターが描かれるマンガッタンライナー号も登場しています。
レビュー
〇1号車 仙台・あおば通寄り先頭車 クハ204-3114
クハ204-3114
仙台・あおば通寄り先頭車のクハ204-3114です。
サハ205形から改造された先頭車で、山手線または埼京線のサハ205形をベースに改造された車両です。
ほかの205系先頭化改造車と同じく窓が大きい非貫通型の先頭車になります。種車によってドア窓の大きさが異なる車両です。
正面
JRロゴ、編成番号(M14)は印刷済み。行先表示機と前照灯・尾灯はそれぞれ点灯します。窓の大きい非貫通型でライト類は運転台上の表示機脇に設置され、窓下はラインカラーの水色と青色の帯を巻いています。
運転台キセがちゃんと成型されているのがリアルに見えていいですね。
側面
車番、JRロゴ、号車表記、半自動ドアボタン、他表記類は細かく印刷されています。
山手線から改造した車両は小窓、埼京線から改造した車両は大窓のドア窓になります。
表記類
半自動ボタンはベース部分とボタン部分が色分けされて細かく印刷されています。ドア枠や乗務員扉はメッキ調の銀色で塗装されており、運転台を設置した部分にあった側面方向幕は撤去され外側からステンレス板で蓋をされた部分は製品でも再現されています。
妻面
妻面は仙石線(あおば通~東塩釜間)で運用される保安装置・ATACSで使用するアンテナ用の配管がモールドで表現されています。
ここで90年代より長期間の研究・開発が行われたATACSは埼京線の池袋~大宮間に導入され、2036年までに首都圏全域のJR路線に導入される予定となっています。
屋根
信号炎管、無線アンテナ、クーラーは別パーツになっています。運転台側はベンチレーター撤去部の蓋がモールド表現され、妻面側にはATACS用のアンテナを取り付け、配管がモールドで表現されています。
ATACSアンテナ
四角い土台の無線アンテナが2基増設されています。
ベンチレーター撤去部
運転台直上のベンチレーターは運転台設置時に不要になるため撤去され、四角い蓋が取り付けられました。
〇2号車 モハ204-3114(M)
モハ204-3114
2号車のモハ204-3114です。
モハ205とユニットを組むM'車でモハ205とともに全車山手線の車両から改造されました。SIV・CPなどの補器類を搭載した車両ですが、製品では金型が流用されているためSIVではなくMGが設置されている床下機器が流用されています。
製品では動力車に設定されています。
妻面(仙台・あおば通寄り)
向かって左側に昇降用ステップとドア点検蓋が、右下には製造銘版がモールド表現されています。
側面
先述の通り床下機器はSIVではなくMGが成型されたものが流用されています。
妻面(石巻寄り)
石巻寄りはステップ・銘版なしとなります。
屋根
クーラーは別パーツになります。
○3号車 モハ205-3114
モハ205-3114
3号車のモハ205-3114です。モハ204とユニットを組むM車です。
製品化された車両は霜取用パンタグラフが増設されたものがモデルになっています。
妻面(仙台・あおば通寄り)
仙台・あおば通寄りは既存パンタ側となり、向かって左側に昇降ステップとドア点検蓋、右側に銘版、貫通扉両脇にパンタグラフ用の配管がモールド表現されています。
側面
床下機器は断流器や主制御器などの走行用主回路装置が取り付けられています。
モハ204同様両車端のドア左側には主電動機冷却用のルーバーがモールド表現されています。
妻面(石巻寄り)
石巻寄りは増設パンタ側となり、貫通扉両側にパンタ用配管がモールド表現されています。
屋根
石巻寄りは増設されたシングルアームパンタ、仙台・あおば通寄りは既存のひし形パンタグラフが取り付けられています。
どちらも避雷器が設置されています。
上:既存パンタ 下:増設パンタ
既存パンタ部分は屋根のビードが無くなりますが、増設側はパンタ台や避雷器を設置する部分のみビードが撤去されています。
後に実車は既存側のパンタグラフも増設側と同じシングルアームパンタグラフに交換されました。
製品でも2010年から発売されている製品はシングルアームパンタグラフになりました。
○4号車 石巻寄り先頭車 クハ205-3114
クハ205-3114
石巻寄り先頭車のクハ205-3114です。山手線の車両から改造されたためドアは小窓になります。
正面
正面はクハ204-3114と同じ。
側面
連結面側に新たに洋式トイレが設置され、窓はステンレスの板で蓋がされました。
製品でも蓋がされた状態で新規に金型が起こされて成型されています。
トイレ設置部の窓塞ぎ板
ステンレスは材質的に加工が難しい素材のため、このような蓋を取り付けることが行われることがほとんどです。
屋根
連結面側のベンチレーターはトイレ設置の際に撤去されました。
連結面側のベンチレーター撤去部の蓋
トイレ設置に伴いベンチレーターは撤去されましたが、運転台側のように大型の蓋ではなく、小型の蓋が使用されています。
通風孔の部分だけ蓋をしたものと思われます。四隅の取り付け足の部分だけビードが切れいているのもまたポイントが高い。
1編成導入
鉄コレで仙石線色の103系を購入したのをきっかけに集めた205系仙石線色。新型車両の導入計画の噂がある仙石線ですが、1回チラ見しただけで乗れていないのが現実。
仙台に行く機会を作って乗りに行きたいと思っています。
また、模型ではカラフルな2WAYシート車もどこかで入手できればいいですね。