今回はTOMIXの国鉄キハ181系(国鉄色)です。

 

パッケージ

6両基本セット(品番:92723)、単品でキハ181(品番:2430)、キハ180(M車 品番:2431)、キハ180(T車 品番:2432)の4種類が発売されました。

基本セットには先頭車キハ181が2両、中間車キハ180(T)、キハ180(M)、食堂車キサシ180、グリーン車キロ180が各1両ずつ封入されています。

単品と組み合わせて各特急列車を組むことができるようになっています。

国鉄色、はまかぜ色、四国色の2種のカラバリに加えて、さよならそかぜセットやしなのセットも発売されています。

新旧ロッドで床板がBMTN対応に代わっていたりするため、TNカプラー化する際はちょっと気にしておきたいところですね。

TOMIXだけでなく、国鉄色とはまかぜ色はKATOからも製品化されており、最近はまかぜ色が発売されました。

 

商品情報(6両基本セット)

・品番:92723 

・キハ181×2(先頭車)

 キハ180(T)×1(中間車)

 キハ180(M)×1(中間車)

 キロ180×1(グリーン車)

 キサシ180×1(食堂車)

・ライトユニット(電球)を採用(23-3-5現在、補修用部品生産終了のため、他社製ライト基盤を使用するといいと思います。)

・列車無線パーツ(JA14)が付属

・車番インレタ、HMステッカーが付属

・1箱18040円

・2007年11月発売

 

商品情報(キハ181単品)

・品番:2430 

・キハ181(先頭車)×1

・ライトユニット(電球)を採用

・車番インレタ、HMステッカーが付属

・1箱3080円

・2007年11月発売

 

商品情報(キハ180単品)

・品番:2431(M)、2432(T) 

・キハ180×1

・1箱4620(M)、1980(T)円

・2007年11月発売

 

実車情報

1968年に登場した特急用気動車で、キハ80系の設計をベースとし、試作車キハ90系で開発された大出力エンジンを量産化したものを搭載した車両になります。主に山岳路線の特急に投入されました。

しなのやつばさに投入され、後に各路線が電化されて電車化による置き換えがすすみ、西日本や四国地区の特急に転用され、最後ははまかぜ号に投入され2010年まで活躍しました。

 

レビュー

〇先頭車 キハ181

キハ181

先頭車キハ181です。キハ80系を設計ベースとして後期型車両キハ82形と同じような貫通型先頭部を採用。床下には走行用、室内に発電用エンジンを搭載するため客室定員が減少しています。

 

正面

ヘッドライト、テールライト、HMはそれぞれ点灯するようになっています。

現在はTOMIX製ライト基盤(品番:0775)の生産中止になっていますので、私はModelTrainPlus様のM-LITE ライト基板 車両用LEDライト基板 Type T2(品番:LBNT02A)を補修用として使用しました。

▽ホームページ

カプラーはスカートを外すとBMTN取り付け部にダミーカプラーが取り付けてあります。特急マークは金、幌枠は銀で塗装されています。

 

 

側面

床下機器はグレー、台車は黒の成型色の部品となります。

キハ80系と違い台車が仮想心皿方式が採用され、枕ばねとして車体直結型の空気ばねを採用したため客用扉は引き戸を設置するスペースができなかったので折り戸が採用されました。側面の排気ルーバーに色が回ってないのはまぁ、しょうがないでしょう。

 

妻面

妻面は貫通扉なしとなります。ちょっと赤帯が回ってしまっていますね(笑)。新旧ロッドで台車が少し変わり、新ロッドは台車のビス止め部からカプラーポケットまでが長いものになりますが、旧ロッドでは長さが短く、その代わりにロングタイプのアーノルドカプラーが取り付けられています。

様々な中古車を使用するときはよく考えないとちょっと面倒なポイントかもしれませんね(新タイプの補修用T台車がなかなか売ってないんですよ…)。

 

屋根

屋根はボディと一体成型となります。クーラーは別パーツで取り外し可能です。銀色で塗装されており、無線アンテナを取り付けるときはボディの裏側にガイドがあるので、ピンバイスで穴を開けて接着します。

 

〇中間車 キハ180

キハ180(M)

中間車キハ180です。キハ181同様キハ80系をベースにしており、床下に搭載したエンジンを冷却するためのラジエーターが屋根上全周にわたって取り付けられているのが特徴です。

 

妻面(非客用扉側)

非客用扉側はステップ、銘版、左下にドア点検蓋が取り付けられています。

 

側面(M車)

側面(T車)

扉は折り戸になり、客用扉側には行先方向幕と洗面所の窓が設置されています。非客用扉側

には非常脱出用扉が設置されています。

シートパーツはグレー成型となっています。

 

妻面(客用扉側)

客用扉側はドア点検蓋が右下に移動し、ジャンパ栓受が貫通扉左脇にモールド表現されています。

 

屋根

ラジエーターとクーラーは別パーツとなります。

エンジンの冷却に強制通風式を採用することも検討されたそうですが、強制通風器を駆動させるためにエンジン出力を回さなければならず、馬力の損失や、騒音、振動を嫌ったため自然通風式ラジエーターが採用されました。

試作車キハ90系で開発された大出力エンジンを量産化して使用しているため、同じ特急用のキハ80系列より出力が高くなり、編成も組み替えやすくなった(それまでの車両はエンジンの出力が低く、編成全体の出力を確保するため、余剰でも長大編成にせざるを得なかった)ため、いいところはありましたが、キハ90系の試験走行データ(主に夏場)が完全にそろう前に量産化された車両であるため、キハ90系で発生した不良個所がそのまま引き継がれてしまっているところもあり、夏場の山岳路線での運転中にに故障が頻発していたそうです。

スピードを出してラジエーターに風を当てて放熱できていれば性能を発揮できますが、急勾配やカーブが続く山岳路線ではスピードを落とさざるを得ず、冷却効率が悪くなってエンジンが故障することが多かったようです(当時の国鉄の運用的に平坦路線を常に120㎞/hでかっ飛ばして山岳路線に乗り入れて、また山を下ってかっ飛ばして帰ってくる運用がおおく、性能の限界を常に引き出した状態で使うことが多かったのも原因なんでしょうかね?)。

後に冷却機能を改良したり、運転時の取り扱い方法を変えることで問題が解決しました。

 

○グリーン車 キロ180

キロ180

グリーン車のキロ180です。旧ロッドではキロ180に動力が積まれていたこともあったようです。

運用に寄りますが0~1両を連結します。

妻面はキハ180と同じなので割愛。

 

側面

床下機器類はキハ180と同じ。グリーン車なので窓が小窓で数が多め。両車端に行先方向幕とトイレ、洗面所の窓が設置されています。グリーン車マークは印刷済み。

客用扉側には車掌室もついています。

 

屋根

キハ180同様、ラジエーターが屋根全周に取り付けられており、クーラー同様別パーツになります。

 

○食堂車 キサシ180

キサシ180

食堂車キサシ180です。

製造両数は少なく、当初は編成に1両組み込まれていましたが、後に編成から外され国鉄民営化前には全13両が廃車になったようです。

 

側面

一段高くなった調理室側のサン入り窓や通路側の窓、外釣り式の搬入扉が設置されているため、独特な見た目。

床下は水タンクが設置されています。エンジン等が搭載されているわけではない(付随車)のですっきりしています。内装パーツも仕切りや座席などが表現されていてGOODです。

 

妻面(搬入扉寄り)

搬入扉寄りの妻面は銘版有で左下に栓受スペースがあります。反対側はキハ180の非客用扉側と同じなので割愛。

 

屋根

クーラーの配列は食堂部は車両の中心寄りに、調理部は調理室側にオフセットするように取り付けられています。

 

室内

室内はこんな感じ。室内灯を取り付けるときは調理室側の構造上うまく誘導しないとばねが集電板に接触しない時があるので注意。

 

1編成導入

子供の頃に乗ったキハ181系ははくと号でした。はくとで使用されていた時は列車無線アンテナが取り付けられていたので、今後の増備でアンテナ付きの物またはアンテナを確保して取り付けていきたいと思います。

前ユーザーさんが室内灯を取り付けてくれていたので、増備するキハ181系も室内灯をつけていこうかなと考えています。

側面方向幕は付けず、先頭のHMだけつけて組み替えて遊べるようにしたいですね。

はまかぜ色が登場した末期では国鉄色と混結して運用したりしていたので、集めれば遊ぶ幅がかなり広がりますね。