今回はヤフオクで落札したGM製東急2000系を使って、大井町線に転属した現在の姿の9020系を作りました。

 

種車

ちょうどいい価格の中古車がなかなか見つからず、あっても台車がTS1004の9000系をベースにした旧製品の物が多かったのですが、たまたま動力付きでちょうどいいものがあったので先頭×1両、中間×4両を落札しました。

不足する車両は9000系のセットを落札し、2000系の下回りを流用しました。

 

床下機器

床下機器はDMM.make クリエイターズマーケットで新町車輌製造から発売されている9020系床下機器セットを使用します。

 

 

 

屋根(2パンタ)

デハ9420は2パンタ化されたので、対応する屋根が更新総合車両事務所さんから販売されているWパンタ屋根を使用します。Yahoo!ショッピングのあじさい亭Yahoo!店で購入することができます。

 

帯インレタ

グラデ帯や大井町線表記は世田谷総合車車輌センターのものを使用します。

GMストアで購入しました。

 

屋根の加工

2パンタ屋根ですが、手持ちの車体と合わせると1.5㎜程度短かったので中央で切断。

切った刃の厚みと調整分を考慮して1.8㎜延長しました。また両端の妻面と組み合わさる部分は少し角を落としておくとはめ合わせがよくなります。

 

接着

接合部のみ研くと積層痕がそこだけなくなって見た目が合わなくなるので、パンタ台~配管部分を除いて研き、積層痕を消しました。

 

〇1号車 大井町寄り先頭車 クハ9022

クハ9022

大井町線寄り先頭車のクハ9022です。元は2002Fクハ2002でした。

2000系は1992年に登場し、9000系をベースにしたモデルチェンジ車です。

主制御器やクーラー、台車の構造が変わったものを採用され、10両編成3本が田園都市線で活躍していました。2003Fのみ8両で東横線に暫定投入されてから中間車2両を加えて田園都市線に転属となりました。

2018年より更新工事が行われ、5両編成3本の9020系となりました。

 

正面

正面は種別、行先、運行番号はGMの大判ステッカーと9000系大井町線・6000系ステッカーを使用しています。

帯と大井町線表記は世田谷車輌センター、車番はトレジャータウンの物を使用しています。

運客仕切りやキセはヤフオクで落札した9000系の前ユーザーさんが改造されていたものをそのまま流用。そのためライトユニットは電球色だったので、GMのライト基盤Bと交換して白色LED化を行いました。

 

側面

車番と車端の黄色帯はトレジャータウン、優先席は銀河モデル、行き先表示はGM大判ステッカー、大井町線表記は世田谷車輌センター、ベビーカーステッカーはレボリューションファクトリーの物を使用しました。

車端の山側の窓はマッキーで着色しました。

 

表記類

車番インレタは1000系側面表記に封入されています。1000系と9020系の各編成の物と土台になるメタリックインレタが入っています。メタリックインレタがめっちゃギラギラしています。

車外スピーカーは更新工事の時に形状がJRや2020系のような四角い小型の物に交換されました。

トレジャータウンのスピーカー・ワンマンパーツ集に入っているものでそれっぽいものを取り付けました。種車が9000系3次車以降と同じものになり、2次車と違って車外スピーカー部分が土台のみの表現になるので大きな加工をする必要がなく、そのままパーツをつけるだけでそれっぽくすることができます。

 

床下機器 上:海側 下:山側

写真上が海側の床下機器です。冷房制御箱やGS、ATC装置が取り付けられています。

下が山側の床下機器です。コック群、ブレーキ制御装置、情報伝送装置などが取り付けられています。

右端の軌条塗油器用のタンクは3000系ST改造パーツの余りを取り付けています。

 

妻面

妻面は銘版、コック、昇降ステップがモールドで表現されています。

 

屋根

屋根はクーラーを取り替えました。

2000系は分散型クーラーを車体中央寄りに集め2基を一つの大きなキセにまとめていましたが、更新工事の時にクーラー交換が行われ、9000系と同じタイプの個別のキセが取り付けられました。

種車で入手した9000系についていたものを流用し、不足する分はGMストアで購入。

そのまま取り付けるとクーラーが干渉するので穴を少しずらして取り付けています。

 

〇2号車 デハ9222

デハ9222

単独M車のデハ9222です。元は2002Fのデハ2202です。

2000系時代はM1車で1C8Mのユニット制御車でしたが更新改造の時に1C4Mの単独M車に改造されました。

制御装置を日立製から三菱製のSiC素子の物に交換され、それに伴い主電動機も交換されました。

2003Fを暫定的に大井町線に投入した際は1C8Mの物をユニットカットして2パンタのまま単独M車代用で組み込んだりしていました。

この車両をモーター車としました。

 

妻面(大井町寄り)

三角窓の貫通扉を設置しています。これはベースとなったデハ2202の時から設置されています。

2001、2002Fは一部車両で試行され、2003Fでは全車両が取り付けられました。

 

側面

表記類は先頭車と同じ。弱冷房車ステッカーはGMの大判ステッカーの物を使用しました。

大井町寄り山側はフリースペースになるのでマッキーで着色。動力は種車のコアレス動力を使用しています。

 

床下機器 上:海側 下:山側

海側は左側にVVVFインバーター装置、右側はHBやMSが取り付けられています。VVVFインバーター装置は1C8Mの物から右側のパワーユニットを外したものです。箱の外観はそれ以外変わらず。

山側はブレーキ制御装置、コック群、フィルタリアクトルが1個取り付けられています。

動力ユニットと組み合わせるとそれぞれボディと干渉するので、取り付け部はつばを少しカットしています。

 

妻面(溝の口寄り)

溝の口寄りの妻面はクハ9022と同じ。

 

屋根

屋根はクーラーとパンタをPT42NからPT71Dに交換しました。

 

〇3号車 デハ9322

デハ9322

3号車のデハ9322です。元2003Fのデハ2353号車でした。

この車両はデハ9422とユニットを組むM2車となります。

3~5号車は車端に黄色帯が印刷されたものが種車となります。

 

妻面(大井町寄り)

大井町寄り妻面には三角窓の貫通扉が設置されています。

 

側面

溝の口寄りの山側はフリースペースになるのでマッキーで着色。

 

床下機器 上:海側 下:山側

海側はSIV、CP類が取り付けられています。SIVは編成に1台搭載され、バックアップが取れるように待機2重系の物に換装されました。

山側はブレーキ関係、除湿装置、SIV関係機器が取り付けられています。

 

妻面(溝の口寄り)

溝の口寄りの妻面です。

 

屋根

屋根はクーラー交換のみ。

 

〇4号車 デハ9422

デハ9422

2パンタ中間車のデハ9422です。元は2003Fのデハ2303号車です。

デハ9322とユニットを組むM1車で、1C8Mのユニット制御車となります。

パンタが2基搭載されるようになったのが特徴的。2003Fが工事直後の10両編成で試運転したときはパンタを6基上げて走っていたのは圧巻ですね。

 

妻面(大井町寄り)

大井町寄り妻面は加工なし。

 

側面

表記類は変わらず。大井町寄り山側がフリースペースになるのでマッキーで着色。同じ部分は車イススペースになるのでGM大判ステッカーから貼り付け。

 

床下機器 上:海側 下:山側

海側は1C8MのVVVFインバーター装置、ユニット制御の為2基に増えたフィルタリアクトル、HBやMS類が取り付けられています。

山側はブレーキ制御装置、コック群、フィルタリアクトルと電線といが取り付けられています。

海側に成形されたフィルタリアクトルは奥行き表現用パーツとなっていて、切り離して山側のフィルタリアクトルに接着することでより立体的になります。

 

妻面(溝の口寄り)

溝の口寄りには改造時にパンタ配管が追加されましたが…今回は省略しました(さぼっています)。

 

屋根

屋根は先述の通り延長し、ヒューズや避雷器をGMのバルクパーツ、パンタはPT71Dを取り付けました。

 

パンタ周り

パンタ配管がいい感じです。写真下側の増設パンタは避雷器と近いのでパンタを折りたたむと少し干渉してたたみ切らないので注意(箱にはしまえます)。

 

〇5号車 クハ9122

クハ9122

溝の口寄り先頭車のクハ9122です。元は2002Fのクハ2102です。

クハ9022と同じ内容で加工を行っています。

 

正面

運転台の室内表現が行われていると見栄えがいいですね。旧キットに付属している運客仕切りパーツを加工してライトユニットに接着されていました。

 

側面

側面です。表記類は他車と同じ。

 

床下機器 上:海側 下:山側

海側はCP、ATC類が取り付けられています。

山側はコック群、ブレーキ制御装置が取り付けられています。除湿装置とタンクが無かったのでGMバルクパーツを取り付けました。

 

妻面

実車は9000系と同じ通常タイプの貫通扉でしたが更新工事の際、余剰車より三角窓タイプが転用されました。

 

屋根

クーラー交換を行いました。

 

1編成製作

前々から作りたかった東急改造車両の中でもなかなかのカオスっぷりな9020系を1本製作しました。

製作にあたりTS1010台車を入手するのがネックで、製品が販売されたのもちょっと前だったのでCPブランド製品での販売も終わってしまい、他に3Dパーツでも販売されていましたが今は販売されていないので、車両を探すのが大変でした。基本セットや東横線セットを買うと余るよなとかいろいろ考えて種車を買いましたが、部品取りで中古品の9000系をセットで買っているあたり、最初からそっちを買っておけば安かったのでは?と思う時もあります・・・

2000系の特徴的なクーラー配置のままキセが9000系と同じものにされ、2パンタ化、制御器・内装更新が行われましたが9000系の置き換えが決まった今、この車両も一緒に置き換えられてしまうのか?さらに迷走しそうな感じがしますね。