今回は横浜市営地下鉄ブルーラインの初代車両の1000形(非冷房車)です。
パッケージ
1972年に部分開業した横浜市営地下鉄1号線(現・ブルーライン)に投入された18m級セミステンレス製の地下鉄車両です。
投入当初は製品のように3両編成で登場し、延伸を進めていくうちに1977年に5両編成に、1985年に6両編成となり、1989年以降に冷房化や更新工事が行われ2006年まで活躍しました。
2007年からのワンマン運転に対応できないため、2000形とともに3000形に置き換えられ1000形は第1編成が3連に戻され新羽車両基地に保存されています。
一部は教習用のカットモデルに使われたり、ストックヤードで使われたりして残っていますが、2000形はすべて解体されてしまいました。
商品情報
・2021年8月発売
・1箱5940円
・Mc・1011‐M2・1012‐・Tc・1016の3両セット
・ステッカー、動力化用台車枠付属
メーカー推奨パーツ
・動力ユニット TM-06R 18m級動力ユニットA※スペーサーMを使用
・走行パーツ TT-04R
レビュー
〇伊勢佐木長者町寄り先頭車 1011
1011
伊勢佐木長者町寄り先頭車の1011号車です。制御電動車となる車両で車種はMc。
18m級3つ扉のセミステンレスボディ車体で車体側面は補強のため、コルゲートが回るようになっています。
正面
行先方向幕(上大岡)と運行番号(5)は車体内側に取り付けられているベースパーツに印刷済み。ステッカー貼り替えも可能ですが、側面のガラスパーツを外したりしないといけなさそうなのでちょっと難易度は高いかも。
車番(1011)と市営地下鉄マークが印刷済み。クリアレンズパーツが取り付けられています。
貫通扉が真ん中に配置され、左右で違う大きさの窓が採用されているので独特な見た目ですね。
窓枠や顔周りの額縁がしかり表現されていていいですね。結構カッコいいです。
連結器周りは運転台下に電子ホーン、胴受け横に車上子がそれぞれ取り付けられていてちょっと密になっていていい感じです。
側面
東急車のように無塗装ではなく、ドア部分のみ縦方向に青い塗装が施され、当時としては珍しいデザインとなりました。
他社の18m級車両と違い両車端の扉が車体中央寄りに設置され、扉間隔と窓間隔が均等になるように設計されています。
行先方向幕、ロゴ、車番が印刷され、床下機器は主制御器、抵抗器、断流器パーツが取り付けられています。
そっくりなんでGMキットの8500系から作る人もいたようですね(要切り継ぎ)。
表記類
ドア窓枠は銀で塗装され、車端部は小さいIRアンテナがちゃんと作られています。細かい・・・
屋根のモニター部も側面にルーバーが表現されています。
妻面
妻面は東急車のような拡幅型貫通路で窓下に車番が印刷されています。
車体裾部はドアコックがモールドで表現されています。
屋根
屋根はモニターが設置されているのみで非常にすっきり。
扉の塗装は屋根肩からモニター脇にも回っています。
室内パーツ
室内パーツはオレンジ色で塗装。運転台のキセ部分は淡緑で塗装されています。
当時はロングシートのみでしたが、更新工事で運転台背面はクロスシートになったとのことで、製品はクロスシートになっているので今後の展開に期待していいのでしょうか?
胴受け回り
電子ホーンや車上子が一体成型になっているのでごつめ。実車は過去に電気連結器が取り付けられ、2本つないで走っていたという事もあった(らしい)のでBMTN化なんて一瞬考えましたが、これは難しそうですね。
〇中間車 1012
1012
中間電動車の1012です。車種はM2。
横浜市営地下鉄の車両は車番の振り方は千・百の位が形式、十の位が編成番号で一の位が号車となるようになっていて、3000形にも引き継がれています。
グリーンラインの10000形は万・千・百の位が形式になりますね。
側面
窓と扉配列を均等にしているため車端から扉までの距離が長くなっています。
運転台部分を含めて先頭車・中間車共に配列が同じなのは3000形にも引き継がれています。
床下機器はMGやCPパーツが取り付けられています。動力を積む時は台車枠パーツが集電靴のない車両のタイプの物がついているためこの車両にすることがおすすめされています。
妻面(伊勢佐木長者町寄り)
伊勢佐木長者町寄りはドアコック無しですっきり。
妻面(上大岡寄り)
上大岡寄りはドアコックありです。
屋根
屋根は先頭車と異なりモニターが全長にわたって配置。
集電方式が第三軌条となるためパンタグラフがないことも特徴の一つ。おかげで屋根はめっちゃすっきり。
〇上大岡寄り先頭車 1016
1016
上大岡寄り先頭車の1016です。ボディは1011と同じ作り。制御車となり車種はTc。
正面
車番以外は1011と同じ。
営団6000・7000・8000系と同じ地下鉄車両のデザインは好きですね。
地上専用車とは違い、貫通扉が設置されていて貫通扉部分に窓が入らなかったり、左右非対称でも対称に近づけない独特なデザイン…いいですね。
側面
床下機器は空気タンクや小型の機器類が取り付けられています。
屋根
屋根は1011と同じ。
台車(Mc車)
Mc・1011の台車パーツです。走行用レールの横に設置される集電用レールから集電する第三軌条方式が採用されており、Mc車の台車に集電靴が取り付けられているため製品でも再現されています。
2台車ともこの形状です。
上から見た感じ
結構飛び出ているんですよね。レイアウトで走らせてぶつかることはない…かな?
台車(M2・Tc車)
M2・Tc車は集電靴のないタイプとなります。動力化用台車枠はこのタイプが付属。
1編成導入
実車に乗っていた頃はすでに冷房化が施されていた姿でしたね。
ガレージキットメーカーから製品化されていたものの、完成品で出ることがないものでしたが屋と完成品で登場しましたね。
マイクロエースから3000形が製品化されて大分経ちますが、ようやく一緒に走らせられそうな車両が発売されたのはとてもうれしいです。
この流れで6両版と2000形も登場してくれるとうれしいですね。