今回は国鉄時代、103系などで使われていた抵抗制御より省エネルギー・省メンテナンス化が図れるとして注目されたチョッパ制御を採用した201系の試作車です。

 

パッケージ

201系900番台は5+5両(のちの量産化改造で3+7や6+4の組み合わせになった)の10両編成の車両で、Aセット(東急車両製)とBセット(日本車両製)の2種類が登場しました。

 

中より

パッケージを開けると内側には部品の取り付け方や編成の組み方が書かれています。

鉄コレで会社限定版やメーカーの気合が入った一押しの車両はこのようなパッケージになりますね。

 

商品情報

・2011年1月発売

・クハ201-901+モハ201-901+モハ200-901+モハ201-902+クモハ200-901の5両セット

・1箱4500円+税

・動力化台車枠、信号炎管、201系HM、種別表示板(使用せず)が付属

メーカー推奨パーツ

・動力ユニット TM-14(20m級A2)※スペーサーSを使用

・走行パーツ  TT-03R

・パンタグラフ TOMIX  0262 PS16R(PS21)パンタグラフ

レビュー

〇1号車 東京寄り先頭車 クハ201-901

クハ201-901

東京寄り先頭車のクハ201-901です。

1979年に登場した試作車で当初は中央線に投入されました。5両編成を基本としていてクハ201-901以下5両が東急車両製で、クハ201-902以下5両が日本車両製となります。

103系をベースに車体各所に新機軸を盛り込んだ車両となり、空気ばね台車の採用や当初から冷房装置を搭載することを念頭に置いた天井周りの再設計、デザインはブラックフェイスと呼ばれる当時のデザインでは斬新なデザインが採用されました。

 

正面

運転台周りが黒いブラックフェイスとなり、103系より締まった感じがします。現在の新形式車両まで引き継がれるデザインの元祖となります。

ヘッドライト、テールライトはクリアレンズで内側から取り外すことができます。運行番号(01A)、行先方向幕(東京)が印刷済みで、これは正面のガラスパーツを外すことで張り替えることができます。

ジャンパ栓受があり、連結器周りは空気配管パーツが一体になった胴受けパーツが取り付けられています。

 

ガラスパーツ取り外し

ガラスパーツを取り外すと運転台のキセパーツが現れます。Aセットの東急車輛製は茶色で塗装されています。

また、運行番号表示器のベースは東急車両製がダークグレーとなります。

 

側面

側面は行先方向幕、シルバーシート、車番、コック、ATS、エンド、所属表記が印刷済み。

窓サッシはガラスパーツ側に塗装が施されています。床下機器は機器箱とタンクが取り付けられています。

台車はTR231X型が取り付けられています。試作標記のXとか付くとめっちゃ惹かれますね。

 

表記類

表記類はとてもきれいで数も多いですね。201系900番台特有のドア窓より縦長の戸袋窓が表現されています。

 

妻面

妻面扉は銀色で塗装され、左側には検査表記、車種標記が施されてドア点検蓋、銘版がモールドで表現されています。

 

屋根

クーラー、ベンチレーターはグレーに塗装された別パーツとなります。

信号炎管は屋根パーツを外し、ガイドに合わせて0.7㎜のドリルで穴を開けて取り付けます。

 

 

〇2号車 モハ201-901

モハ201-901

パンタ付き中間車のモハ201-901です。

回生ブレーキ時の離線対策を考慮してパンタグラフが2基搭載されているのが特徴的な車両です。

量産化改造時はパンタグラフが1基削減され、床下機器も一部撤去されました。

 

妻面(東京寄り)

東京寄りの妻面は扉の左右にパンタ配管が通る形となります。左側は点検蓋があるためそれをよけるように大きく外側に配管が寄るようになっています。

 

側面

表記類は先頭車と同じ。

床下機器類はチョッパ制御装置、リアクトル装置、断流器類が取り付けられています。

よろい戸の部分は銀色に色刺しされています。台車はDT46X型が取り付けられています。

 

妻面(高尾寄り)

高尾寄りの妻面は配管が向かって右側にのみ通ります。ドア点検蓋はありませんが、東京寄りの左側と同じ経路を通るようになっています。

こちらは表記と銘版が追加されています。

 

屋根

屋根は東京寄りにヒューズ箱と避雷器が設置されています。

パンタグラフは珍しく昇降可能のタイプが取り付けられています。パンタ間の引き通し配管はランボードの下を通るようになっています。

 

上:東京寄りパンタ部  下:高尾寄りパンタ部

 

上:パンタ上げ時 下:パンタ下げ時

プラ製で全体が太めですが、昇降可能なダミーパンタグラフが搭載されていて、この時の鉄コレ設計チームの201系に対する本気度が伝わってきます。

中古で購入したのですが、パンタ完品だったらそのまま行こうと思いましたが、シューが一部欠けていたので取り替えようと思います。

 

〇3号車 モハ200-901

モハ200-901

モハ201-901とユニットを組むモハ200-901です。

 

妻面(東京寄り)

東京寄り妻面にはステップ、点検蓋がモールドで表現されています。

 

側面

床下機器類はMGやCPなどの補器類が搭載されています。

 

妻面(高尾寄り)

高尾寄りには表記類、銘版類が追加されています。

 

屋根

屋根はベンチレーターとクーラーが取り付けられています。

 

〇4号車 モハ201-902

モハ201-902

基本仕様はモハ201-901と同じ。クモハ200-901とユニットを組む車両です。

 

〇5号車 高尾寄り先頭車 クモハ200-901

クモハ200-901

試作車にのみ存在する制御電動車クモハ200形。量産された車両ではクハ201-モハ201-モハ200-クハ200にモハユニットの中間車やサハ201形を組み込む方式に変わったため量産されることはありませんでした。

量産化改造を受けても電装解除されることはなく、最後までクモハ200として活躍しました。

 

正面

基本的なところはクハ201-901と変わりませんが、連結器周りの空気配管が向かって左側になりました。

 

側面

床下機器類はモハ200-901と同じものが取り付けられ、MGしゃCPなどの補器類が取り付けられています。

戸袋窓上には冷却風取り入れ用のルーバーもがールドで表現されています。

 

妻面

妻面は表記類が印刷されています。

 

屋根

屋根はクハ201-901と変わらず。

 

1編成導入

201系のNスケールモデルは持っておらず、今回購入に至りました。

201系の鉄コレは結構出来が良くて驚きました。スカイブルーやカナリア時代もあったのでそちらの仕様も出ると需要があるのではないでしょうか?