MAHAVISHNU ORCHESTRA 
「BETWEEN NOTHINGNESS & ETERNITY」      
1973
 
 邦題は「虚無からの飛翔」だったと思います。
あの名作「火の鳥」の後に行われたライヴ・セットから
スタジオ盤とは重複しない3曲のみで構成されています。
後年、この3曲を含む当時のスタジオ・レコーディングの全容が
「THE LOST TRIDENT SESSIONS」として陽の目を見ることになります。
第1期メンバー(マクラフリン~コブハム~グッドマン~ハマー~レアード)の
最後の音源には違いありません。
 
 
 
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 この時代のマクラフリンはクロスオーヴァー以前の
"ジャズ・ロック" というアプローチで、
ギター、ヴァイオリン、キーボード、ドラムスの超絶テクニック、これでもか!
てな感じで、それでいてユニゾンなどアンサンブルもかなり綿密に仕組まれてる、
といったジャズ的な素養も充分に包含されており、同時代のロック・フィールドの
ライヴ・アルバムにおける冗長なアドリブなどとは大違い!!
ワタシのジャズ遍歴の入り口だったことは間違いありません。
 
 21分を超える「Dream」の中盤以降の各人の超絶テクの応酬、
それを影で鼓舞してるのは意外とコブハムのドラミングでしょう。
コブハムだから ”鼓舞” な~んちゃって...。(笑)
クリームの「Sunshine Of Your Love」のリフも飛び出し、
ギター、ヴァイオリン、キーボードの三つ巴のユニゾン、
それに続くギターとドラムスの掛け合い、
とにかくダイナミックにしてスリリングなサウンドでした。
第2期以降のオーケストラにはここまでのインタープレイが望めなかったのも
事実です。