ART PEPPER  「THE TRIP」        1976
 
 よく「無人島へ持って行くアルバム」とかっていう例えがありますが、
「電気も通ってない無人島で、どうやってレコード聴くんだよぉ!」的な
非現実的な発想ではなく、誰もがいづれ訪れる死期に際して
「棺おけに入れて欲しいアルバム」・・・これも棺おけと共に燃やされてしまう、
「あの世に持って行くアルバム」・・・持って行くというだけの満足感でしかなく、
実際、あの世で聴けるわけでなし。
それでは「葬儀で流して欲しいアルバム」とか
「死期が近づいた時に枕元で聴きたいアルバム」とか、
いろんなこじつけを考えますが、
ここは素直に「あの世へ持って行くアルバム」ということで...。(笑)
 
 因みに、ワタシの父親が3月末に亡くなったのですが、
通夜と葬儀の会場では、故人の好きだった「慕情」を
流してもらいました。
四十九日までは家で遺影の前でリピート・プレイしてました。
 
 なお、アルバム・タイトルの前の番号は好きな順番とか、優先順位とかは関係なく、
ランダムに載せて行きたいと思います。
 
 
 
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 どの時代のペッパーが好きか?というのは結構意見が分かれるところですが、 
復帰後の作品の中では一番好きなアルバムです。
 若い頃は、「The Trip」でのコルトレーンを意識したようなところが
好きでしたが、歳をとるに連れ、「The Summer Knows」の愁いを帯びたトーンが
ワタシの琴線をくすぐりまくるのです。(笑)
ジョージ・ケイブルズのピアノやエルヴィン・ジョーンズの太鼓も
いい仕事してるし...で、あの世にペッパーを持ってくなら
「MODERN ART」や「MEETS THE RHYTHM SECTION」などもいいけど
やっぱり「THE TRIP」だね。
 
 さて次回の「あの世アルバム」は、ウィッシュボーン・アッシュの
「アーガス」を予定しています。