B.B. KING         「INDIANOLA MISSISSIPPI SEEDS」         1970
 
 この時代はブルーズマンたちが白人のロック・ミュージシャンらと
他流試合をすることによって、それぞれ凌ぎを削ってた時代でした。
マディ然り、ウルフやフレディ・キングらも。
 
 通称 "スイカ・ギター" と呼ばれる 本作にはキャロル・キングや
リオン・ラッセル、ジョー・ウォルシュ、ラス・カンケルらが参加しています。
レコーディングは70年ですから、フレディ・キングがシェルターに移籍して
リオン・ラッセルらと「GETTING LADY」を作った前年です。
本作で気を良くしたリオンが、フレディを一本釣りした、というところでしょうか。
 
 
 
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 リオン作の「Hummingbird」以外はB.B.のオリジナルなのですが、
バラードとロックぽいものが前面に出てしまってるのが特徴で、
バックの演奏の薄っぺらさは仕方のないところでしょう。
しかしB.B.節は健在で、スロー・バラードの「Until I'm Dead And Cold」なんかは
ブラスがちょっとやかましいけど、なかなかイケてますよ。
逆に弦などを導入したものも何曲かあり、たしかに試行錯誤のあとが窺えます。
ま、ブルーズ・ファンにとっては賛否の大きく分かれるところでしょうが...。
十八番の「Ain't Gonna Worry My Life Anymore」などは
管も弦も入っており賑やかなこと...。でもキャロル・キングとラス・カンケル、
もっと勉強しなさいよ! てな感じ。(笑)
 
 プロデュースは「LIVE AND WELL」「COMPLETELY WELL」に続いて
ビル・シムジクが担当しております。