ERIC CLAPTON  「CLAPTON」     2010
 
 『ソロ・デビューから40年、
ジャジーかつブルージーなカヴァー&オリジナル楽曲集。
名曲「枯葉」のカヴァーを収録!!』
 
 
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 なんせ、タイトルが「クラプトン」ですから。
普通、セルフ・タイトル(自分の名前をそのままタイトルにする)をつけるのは、
デビュー作や、心機一転を期した作品に多いのですが、
なぜ今、セルフ・タイトルなのかは謎です。(笑)
 
 何度聴いても、1曲目の「Travelin' Alone」は馴染めません。
このワン・コードで展開される曲は50年代のテキサス・ブルーズマンの
リル・サン・ジャクスンの曲なのですが、彼の特徴は「モノトニック・ベース奏法」で、
コードの進行に関わらず同じ低音弦を弾き続ける手法なんですが、
アコギなどの弾き語りではそれほど違和感はないのに、
ここでのECのようにバンド・スタイルで展開しちゃうと、
どこか不気味な音になっちゃう...。(笑)
だからこのアルバム、3回目位からは1曲目をトバシて聴くようにしてます。
 
 日頃からピーター・グリーンやマイク・ブルームフィールドなどと比較して
ECを過小評価する傾向にあるワタシですが(笑)
あとの曲は何の不満もなく、楽しく聴けました。
「枯葉」だけは狙ったかな?って感じですけど。(笑)
もうひとつのスタンダード「How Deep Is The Ocean」でのウィントン・マーサリスの
トランペットがなかなかイカシテいる!
 
 ところでECのバラードにあまり魅力を感じさせるものはないのですが、
今回「Diamonds Made From Rain」は凄くいい!
やっぱりドイルはいい曲書きますよねぇ。管弦の入り方もいつになく良い!
と思いつつクレジットをよく見ると、今回オリジナルは1曲しかないんだよね。

 ま、選曲のヴァリエーションは広がっており、シンガー、クラプトンが
充分楽しめるアルバムではありました。