よく「無人島へ持って行くアルバム」とかっていう例えがありますが、
「電気も通ってない無人島で、どうやってレコード聴くんだよぉ!」的な
非現実的な発想ではなく、誰もがいづれ訪れる死期に際して
「棺おけに入れて欲しいアルバム」・・・これも棺おけと共に燃やされてしまう、
「あの世に持って行くアルバム」・・・持って行くというだけの満足感でしかなく、
実際、あの世で聴けるわけでなし。
それでは「葬儀で流して欲しいアルバム」とか
「死期が近づいた時に枕元で聴きたいアルバム」とか、いろんなこじつけを考えますが、
ここは素直に「あの世へ持って行くアルバム」ということで...。(笑)
なお、アルバム・タイトルの前の番号は好きな順番とか、優先順位とかは関係なく、
ランダムに載せて行きたいと思います。
『燃えたオーティス!
幻の左手が歌った!
溢れ出るばかりの歌ごころ、やっぱりサスガだ!』
オーティス・ラッシュを知ったのはブルーズブレイカーズの「All Your Love」でした。
彼のスタジオ盤にも多くの名盤があるわけですが、
第3回ブルーズ・フェスティヴァルの本盤はヴォーカルにすごく表情があり、気に入ってます。
なんせ当時は空前の「ブルーズ・ブーム」でしたからね。
東京で学生生活をしてたので、コンサートにも行ったし、
買ったLPはいまでも大事にしていますよ。
さて、ブルーズブレイカーズで知った「All Your Love」、
さすがラッシュのはエモーショナルなヴォーカルとギター、
このマイナー・ブルーズはホント、大好きでした。
彼のチョーキングとビブラートは独特ですね。
地味な構成で、地味なバッキングで、彼の魅力が一番出ているのは
やはりB-1「Gambler's Blues」でしょう。
彼の迫力のあるヴォーカルと、スロー・ブルーズならではのギター・フレーズが、
地味づくしの演奏に華を添えてます。
ただ、ブレイクの部分がガタガタですが、これも帳消し?
B.B.とはまた違った迫力に圧倒されます。
右利き用のギター(エピフォンのセミアコ)をそのまんま左利きで構える...
もちろん細い弦が上にあります。(右利きは太弦が上)
当然、コードの押さえ方も独自の方法です。
今ではこのような左利きも多いのですが、さすが空いた口が塞がりませんでした。(笑)
さて次回の「あの世アルバム」は久保田麻琴の「ハワイ・チャンプルー」を
予定しています。