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BOB DYLAN 「BLONDE ON BLONDE」     1966

 事故前のディランは前年の「BRINGING IT ALL BACK HOME」~
「HIGHWAY 61 REVISITED」~「BLONDE ON BLONDE」という流れの中で
ロック・サウンドを追究していきます。
その完成形がこの「BLONDE ON BLONDE」とも言えるでしょう。

 ギタリストが前作のマイク・ブルームフィールドからロビー・ロバートスンに
替っただけで、こうもサウンド的に様変わりするんだから。
(ワタシ的には単体のギタリストとしてはマイクのほうが断然好きなのですが、
ディランのサイドとしてはロビーのほうがしっくるくるかな)
ロビーのほうがバックグラウンドが広いというか、フォークロックからブルーズ、
はたまたニューオーリンズ風までこなし、ナッシュヴィル・レコーディング
という要素も加わってインパクト大の作品ではなかったでしょうか。
1曲目の「雨の日の女」でのホーンが加わったニューオーリンズ風のサウンドには
特に度肝を抜かれたものです。

 昔の2枚組LPではB面ラストの「女の如く」の余韻にどっぷり浸りながら
ドッコイショとおもむろに2枚目のC面にレコード盤を取り替える作業がありましたが、
CDでは一枚に収録されてるので、「女の如く」のあとすぐ「我が道を行く」が始まるので
ちょっと調子狂っちゃう?

 ワタシ的にはディランの一番美しいアルバム、と評価しております。
LPのD面に相当する「ローランドの悲しい目の乙女」などは3拍子のリズムに乗せて
妻のサラに歌ったものと思われる美しいバラードです。