『それはさまよう魂にさした一筋の光。
テレーザ、あなたの歌声に僕の心は癒される。
前作「海と旋律」との衝撃的な出会いから一年。
ヨーロッパの新しい感性 "マドレデウス" が繰り広げる
アコースティックを超えた美しい音風景。』
この音世界は、どうも夜明けの海とかを想像しちゃっていけませんなぁ。(笑)
1曲目の「コンセルティーノ」は4つの楽曲から成り立っており、
インストを経てテレーザのヴォイスの「運命」~「静寂」へと続く人生の悲哀を
表現したかのようなサウンド、そして "死" へと導く「静寂」。
この静かで美しいサウンド、ヴォイス、2ギター、チェロ、アコーディオン、キーボードという
6人編成なのですが、シンセサイザーを多用したキーボードが無くても、
この静寂な空間は表現できたんじゃないか...と思ったりします。
また「祈り」という曲、その詩(訳詞)は
明星が夜明けを告げる
陽光(ひかり)が私を抱き締める
願わくばこの魂の炎を消さないでおくれ
私の愛 この情熱
朝の光でさえもおまえの瞳の輝きにはかなうまい
祈りを呼びかける時がきた
私は声を上げて歌う
先行き不安なこの時代に、このマドレデウスの音、とりわけテレーザの唄声には
我々が抱く不安を払拭してくれるような静かで美しい、そしてどこか懐かしい響きがあるのです。