『久々の復活を遂げた元ザ・バンドのメンバーによる
大地とそこに生きる人々への共感に満ちた味わい深い秀作。』
リハビリの甲斐あってか、声の調子もだいぶ戻ってきてるようです。
基本的にはカヴァーを集めたアルバムなのですが、選曲がまた素晴らしい!
何が素晴らしいかと言って、オープニングにデッドの「Tennessee Jed」を
配してるところなんぞは、いやはや、もう涙モノです!
ゴスペルあり、ブルーズあり、ブルーグラスありの、ごった煮状態なのですが、
ゆるゆるデッドの曲をホーンも加え、ニューオーリンズ風にアレンジした、
言うなれば、「ベスト・アレンジ賞」モノですぞ!
全体的に愛娘のエイミーのハーモニーを加えることによって、
ゴスペル風な印象の強い作品となりました。
また、自身のステージなどで好んで取り上げていたマディ・ウォーターズの曲を
2曲も収録しており、いろんな切り口からルーツ・ミュージックを探求する姿勢が
はっきりとみて取れます。
ここまで貪欲にさらけ出されてしまうと、「唄える間に唄っちゃえ!」的な
余命を悟ったヒトのようにも思え、ちょっぴり淋しい感じもします。
(ワタシの単なる思い過ごしであって欲しいと思いますが。)
それにしても、どのテイクも素晴らしく、ワタシ的には
早くも「2009年ベスト・アルバム」の最有力候補です。(笑)