ジョン・ホールのオーリアンズ時代~ソロ・ワークス、そして他人に提供した楽曲などを
セルフ・カヴァーした作品です。
邦題は「スティル・ザ・ワン~ジョン・ホール・クラシックス」です。
US盤はジョンがギターを抱えて弾いているジャケですが、
国内盤は矢吹申彦さんのイラスト・ジャケになります。
彼のヒット曲といえば「Dance With Me」(全米6位)や
「Still The One」(全米5位)などがまず挙げられますが、
スティーヴ・ウォリナーに提供した(スティーヴと共作)「You Can Dream Of Me」も
カントリー・チャート1位を記録しています。
あと有名なのは「NO NUKES」でドゥービーズやJT、ジャクスン・ブラウンらと唄った
「Power」でしょう。この唄は「NO NUKES」以前からいろんなコンサートで唄われており、
反核運動のテーマ曲のような存在だったらしいです。
本作にはクリスマス・ソング「New Star Shining」が収録されていますが、
これはクリスマス・ソングを探していたカントリー・グループ、アラバマに提供するはずが
アラバマには取り上げてもらえず、リッキー・スキャッグスがアルバムの中でJTと
デュエットすることになりました。
彼の曲はどれも自身の人柄が反映されているようで、すごーく穏やかな曲ばかり。
正直、唄やギターにはそれほど大きな個性もなく、70年代のSSWや
ウェストコースト・サウンドのブームの中で埋没しちゃったヒトですが、
こうして自分の作品をアコースティックな雰囲気で再現してくれたアルバムを聴くと
なぜか心が和んだりしちゃいますから不思議です。