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「ASTOR PIAZZOLLA」     1968-1984

 ピアソラといえば、アルゼンチン生まれ、幼少の頃からアルゼンチンとUSAを行ったり来たり。
後に渡仏してその才能を開花。原点はもちろんアルゼンチン・タンゴなんだけど、
クラシックやジャズの要素も...。

 彼が扱うバンドネオンという楽器、アコーディオンのような形だけど、
アコーディオンがオルガンのような鍵盤楽器であるのに対して、
バンドネオンは左右にボタンがたくさんついてます。
同じボタンでも蛇腹を引いた時と押した時では違う音がでるらしいのです。
これはかなり難しそうですね。
一般的に簡単に持ち運びできる楽器と言うと、ギターやヴァイオリン、ハーモニカ、笛、
タンバリンなどの打楽器、そしてアコーディオンなどが思い浮かびますが、
それらの楽器でも、一台で和音とメロディを同じに弾けるのはこのバンドネオンや
アコーディオンのようなものだけでしょう。ある意味、ギターも同じに弾けないことはないけど、
表現力と言う点ではバンドネオンやアコーディオンには負けるでしょう。
左手で和音を押さえ、右手でメロディを弾く...それもアコーディオンの鍵盤のように
規則正しく並んでいるわけではなく、むしろ不規則に並んだボタンを押さえるわけですから。

 この「DOCUMENTS」というシリーズ、あいかわらず大量の音源にこの価格、
たしかにコスト・パフォーマンスは高いんだけど、時系列に並べたわけでもなく、
どうも資料性としてはわかりにくい?

 代表作の一つ「Adios Nonino」だけでも4ヴァージョンあり、どれも編成や録音年などが
違い、聴き比べるのも面白いのですが...。

 ま、初めて聴かれるかたは、「タンゴ」という先入観を一度除去して聴くと
結構楽しめるかも。