『あの伝説のライヴが40年の時を経て蘇る。
2008/2/25,26.28にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行なわれた
ブラインド・フェイスの再現とも言えるエリック・クラプトン&スティーヴ・ウィンウッドの
記念すべきライヴのCD化!』
国内仕様のサンプル盤なので、2CDなのですが、2CD+2DVDというBOX仕様も
あるそうで、こちらもちょっと気になります。
アルバムを1枚だけ残し、1969年に自然消滅したスーパー・グループ、ブラインド・フェイス、
そのキー・パースンの二人、すなわちE.クラプトンとS.ウィンウッドが40年振りに共演した
コンサートの記録です。69年の映像をみる限りでは、もはやバンドとして機能しておらず、
クラプトンも "弾かされてる"感が強く見受けられたものです。
聴きモノはやはりブラインド・フェイスの4曲と、トラフィックの4曲、
そして、ウィンウッドが唄う「Georgia On My Mind」でしょう。
オープニングに「Had To Cry Today」を持ってきている以上、ブラインド・フェイスの
リユニオン的な意味合いを意識して当然なのでしょうが、その後の40年間、両者共に、
私生活、そしてもちろん音楽的な変遷などの紆余曲折を経て、単なる「同窓会セッション」に
終始していないところが、さすが「酸いも甘いも味わった大物二人!」ってな感じです。
ブラインド・フェイス時代の唯一クラプトン作の「Presence Of The Lord」、
その後、クラプトンのライヴ・ヴァージョンなどでイヤというほど聴き馴染んだ曲ですが、
ここではクラプトンとウィンウッドが交互に唄い、特にウィンウッドのパートは
懐かしさがこみ上げてきます。
そしてトラフィックの名曲「Glad」、オリジナルはクリス・ウッドの管がジャジーな雰囲気を
醸し出していましたが、さすがにそれをクラプトンに求めるのは酷というもの、
無難なロック・チューンでさらっと流しちゃったりしてます。(笑)
ここに収められている曲順が正しいものだとすれば、クラプトンの弾き語りの
「Rambling On My Mind」に続いて、ウィンウッドがハモンド弾き語りで
「Georgia On My Mind」を、といった粋な選曲も面白そう...。
でもウィンウッドの「Georgia...」、かなり期待してたんだけど、なんでこんな低いキーで
唄ったのか? 彼独特のソウルフルな高音域で聴きたかったのに...。
ジミヘンの2曲「Little Wing」と「Voodoo Chile」も素晴らしいですが、
何と言っても圧巻はトラフィックの「Dear Mr. Fantasy」でしょう。
トラフィック時代のライヴ・ヴァージョンでのメイスン&ウィンウッドの
ツィン・ギター+ジム・ゴードンのドラムスといった緊張感とはまた違った、
和やかムードのクラプトン&ウィンウッドのツィン・ギターが楽しめますよ。
と、いろいろ不満も抱きながら、けっこう懐かしい想いで楽しめましたよ。
それにしてもクラプトン、ミス・トーンが目立ちますねぇ。(笑)