ルーカス&ドナヒューが脱退した70年代中盤以降、
もうワケがわかんなくなっちゃったフェアポートですが、
本作はもう「第何期フェアポート」かわからなくなってしまったアルバムで
「昔の名前」もサイモン・ニコルただ一人です。
この時代は「ほのぼの感あふれるフォーク・ロック」というイメージが自分の中では
先行してましたが、もちろん2曲のインスト・ナンバーはトラッド味あふれる仕上りだし、
ディヴ・マタックスの堅実なドラムスも健在だし、でも基本的にはポップ路線です。
こんなアルバムはよほどのフェアポート・ファンでもない限り、
手に取ることも耳にすることもないとは思いますが、
コッパー・ファミリーの「Claudy Banks」やピーター・ブレグヴァドの「Gold」など、
え!? と思う曲もあります。(ワタシは「え!?」と思うほど詳しくはないので)
ジャケも年老いたメンバーの素顔を陳列したようで、マーティン・オールコックだけが
目線がはずれてますが、デザイン的にはシンプルで好感がもてます。