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BENNY GOLSON 「GROOVIN' WITH GOLSON」     1959

 カーティス・フラーの「BLUES ETTA」が同年5月ですから、その後にレコーディングされた
アルバムです。フラーとのコンビネーションは全般的にトーンが柔らかく、
ハード・バップの中にも温かみを感じさせる作品です。

 A-1の「My Blues House」から、このメンバーでしかできないサウンドです。
まずテーマの後のフラーのソロは彼のベスト・テイクと信じております。まさに
絶頂期のフラーを捉えています。そしてゴルスンのソロをはさんで、
待ってました!レイ・ブライアント!レイの弾くブルーズにハズレなし!
アート・ブレイキーのドラムスが控え目なのがちょっと気になりますが、この時期、
ジャズ・メッセンジャーズ脱退がもう決まってたのではないでしょうか?
そう考えるとブレイキーもどこか寂しげです。でも短いロール(ナイアガラ)が
所々で聴けます。

 ゴルスンのソロはいつもダレ気味で、ソロ・パフォーマンス以上に
音楽監督的な働きが評価されがちなヒトですが、本作でのスタンダードの
A-3「I Didn't Know What Time It Was」やB-2「Yesterdays」でのソロは
なかなか流麗な感じでなかなかのものです。やはりブレイキー、ブライアント、チェンバーズらの
好演にサポートされた結果でしょう。フラーとは、実のところ、どうだったんだろう?

 ここで忘れてはならないのがB-1の「The Stroller」でしょう。
ここまで吹きまくってるゴルスンって、後にも先にも無いような気がします。
何が彼をそうさせたのでしょう。フラーもつられて吹きまくりですから...。
ブライアントが呆気にとられてる...って感じです。
ブレイキーが時々煽るようにして叩くのが何とも微笑ましいですね。