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V.A. 「ALL THE BEST FROM THE ANDES」

 ペルーの民族音楽を集めたCDです。

 ペルーといえば、「コンドルは飛んでゆく」、サイモン&ガーファンクルの歌で有名ですが、
実はこの曲はペルーの民俗音楽研究家ダニエル・アロミアス・ロブレスが20世紀初頭、
民俗オペラのために作曲した曲で、それにまったく無関係の詞をつけて歌ったS&Gのヴァージョンが
大ヒットした、というわけです。
コンドルといえば、片岡義男さんのエッセイ「コンドルは滑空していく」によりますと、
主翼が3メートルもあり、この大きな主翼をばたつかせるほどの胸筋がないため、
崖っぷちまで歩いていき、そこから谷へジャンプするように飛び、上昇気流に乗って
4500メートルくらいまであがっていけるそうです。

 所有のCDはクレディットが一切ないので、詳細は不明ですが、「Indiecito」という曲、
あの有名な「花祭り」と同じコード進行で、哀愁を帯びた曲です。

 そういえば、フォルクローレのCDは何種か持ってますが、ここに収録されている曲は
「コンドルは飛んでゆく」を除いて、どれにも収録されていない曲ばかりでした。

 フォルクローレといえば、我々日本人の琴線をくすぐるような、ケーニャやチャランゴの響きが
とても魅力的なのですが、ここに収録されているのは、そのような類のサウンドもあり、
また、踊り出したくなるような陽気なサウンドもあるのです。特に「En Lo Alto De La Sierra」
などは、ちょっとメキシカンのような陽気な曲です。

 「陽気」な要因は、普通、フォルクローレに用いるのはケーニャ、サンポーニャ、
チャランゴなどが多いのですが、ここではそれらの楽器に加え、
ハープも曲によってはフィーチャーされているからでしょう。