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EMERSON, LAKE & PALMER 「PICTURES AT AN EXHIBITION」      1971

 『「最高級の技術をもった者達の激突のみが生み出す緊張感」(伊藤政則氏)。
71年3月、英国ニューキャッスルにてライヴ録音。
EL&Pの名を全世界のロック・ファンにとって、絶対に忘れ得ぬものとした
大ヒットアルバム。
全英3位、全米10位を記録。71年11月発表、3rdアルバム。』

 当時の「緻密な演奏」や、クラシックとロックを融合させた「シンフォニー・ロック」
とも違う、かなり暴力的なサウンド、というのがワタシのELPに対する印象でした。
暴力的と言ってもキース・エマースンだけなのですが。(笑)

 画家であり建築家である友人ヴィクトル・アレクサンドロヴィッチ・ハルトマンの
死を悼んで開催された展覧会をみたムソルグスキーが、ピアノ曲「展覧会の絵」を
書き上げました。彼の生前は演奏されることもなく、
ロシアではまったく注目されなかったのですが、後に何人かの音楽家が
このピアノ曲をオーケストレーション化することを試みました。
なかでもフランスのラヴェルのスコアをベースにいろんな編成のアレンジが登場します。

 さて、このELPヴァージョン、プロムナードからいくつかの絵を省略し、
「賢人」「ブルーズ・ヴァリエーション」「バーバ・ヤーガの呪い」「ナット・ロッカー」
という4枚の絵を加えた構成となってます。

 2つ目のプロムナードにグレッグ・レイクが詞をつけたもの、
そしてそれに続く「賢人」をはさんだところがこのELPヴァージョンの
最も素晴らしいところだと思います。

 もともとリハーサルの時にお遊びでやってた「展覧会の絵」、
ハルトマンの絵やムソルグスキーの原曲とややかけ離れた部分もありますが、
当時のロック・ファンには大いにアピールできた作品であったことは
間違いありません。



 正直言いますと、今聴くと、幼稚っぽく聴こえます。(笑)