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EAGLES 「EAGLES」     1972

 初めてイーグルスを聴いたのは1972年のヒット曲「魔女のささやき」でした。
60年代末には偉大なるCSN(&Y)が君臨し、「名前のない馬」のアメリカや、
「魔女のささやき」のイーグルスなどが「第二のCSN」などというふれこみで
デビューし、日本では「学生街の喫茶店」のガロが「和製CSN」などと言われてました。
しかし、どのフォロワーもCSNの域には達することができませんでした。

 リンダ・ロンシュタットのバック・バンドから独立デビューしたイーグルスは
そのデビュー・アルバムから「Take It Easy」が先行ヒットしましたが、
こちらはカントリーをベースにはしましたがイマイチ、カントリーにはなりきれない
中途半端な曲でした。その後、カントリー・アーティストにカヴァーされたのは
皮肉な結果でした。

 それよりも「魔女のささやき」は、イントロの後半部のギターのカッティングなどは
CSNに通じる部分も感じられ、当時はかなりそそられたものです。

 当時のCSN(&Y)といえば、そのコーラス・ワークは、ビートルズや
ビーチボーイズ、ましてやPP&M、ブラ4、レターメンなどの既成のハーモニー
とも大きく違い、まったく新しい音の広がりを味わわせてくれました。
ただし、アメリカや、イーグルス、そしてガロもCSNに似せたコーラス・ワークを
ウリにしてましたが、根本的には和声の重ね方が違い、CSNほどの重厚感は
出せずじまいでした。

 このアルバムがグリン・ジョンズによる英録音ではなく、Made In USAだったら
どんな音になってたかな?というのは興味のあるところです。とはいえ、
カントリー・ロックの流れで捉えるイーグルスよりは、CSNフォロワーとして
捉えたほうが自然だったのが当時のロック・シーンであったことも事実です。